萩耿介のレビュー一覧

  • 食われる国
    30年後には本当にこんな未来が待っているような気がして、ただただ滅入ってしまう。

    リアリティに溢れ、筆力もあり、読み応えは充分なのに、☆を4つ・5つ付ける気にならないのは、主人公と同じ精一杯の悪あがきであり、結局は無駄な抵抗に過ぎないのかもしれない。
  • イモータル
    なかなか不思議な、幻想的な一冊でした。

    「智慧の書」を介して現在、18世紀フランスの革命、17世紀インドのムガル帝国とまるで3冊を同時読みしたかのような感じです。

    本作の主人公は隆なんです。

    その隆の兄はインドで消息を絶ち、そんな兄が残した「智慧の書」を手にしたところから不思議な世界が始まりま...続きを読む
  • イモータル
    読書録「イモータル」3

    著者 萩耿介
    出版 中央公論新社

    p20より引用
    “ わからなかった。真剣に生きた人なら、
    もう一度人生を求めるのではないか。前向き
    な姿勢は変わらないはずだからだ。しかし、
    すぐに気づいた。この世の悪意にさらされな
    がらも真剣に生きた人は十分に疲れている。
    長い戦いを終...続きを読む
  • イモータル
    「智慧の書」を巡る歴史ロマン。
    って感じでまとめたいところだけれど、ま、大半はそうなんだけど、現代を舞台としたパートがちょっとした幻想小説の味わいを出していて、奇妙な感じの本ですね。(^^;
    過去パートの方が幻想を(あまり)含まないっていうところが、工夫でしょうか。
    現代パートの幻想部分も、過...続きを読む
  • イモータル
    宗教 哲学 歴史

    主人公の男性がインドで亡くなった兄の謎を探る旅にでる。そして残された『智慧の書』をめぐり、執筆したムガル帝国の皇子のストーリー、フランス革命の時期に翻訳をした学者のストーリーの構成になっています。
    現在ではなく過去の話の方がボリュームがあります。

    私には難しく全てを理解した訳で...続きを読む
  • イモータル
    僕には明確に理解できる本ではないが、
    なんとなく神聖な何かに触れたような気がするような読後感です。
    これは史実に基づいて書かれているのだろうか?
    そういう教養もあればより面白いのかもしれない。
    私自身最近は神聖に対して憧れる年齢になってきました。
    この本を楽しめた人には、
    ジャンルはオカルト寄りにな...続きを読む
  • イモータル
    古代インドの思想が現代までどのように語り継がれてきたか、その歴史に知ることができた。インドの歴史について詳しく知りたくなった。
  • イモータル
    ヒンドゥー教の聖典「ウパニシャッド」とその翻訳本「智慧の書」をめぐる、不思議な因縁の物語。ロマンがあって、惹き込まれた。
  • イモータル
    「智慧の書」を巡る壮大なドラマ。現代、18世紀のフランス、17世紀のムガール帝国。ウパニシャッドの原理を伝えようとする意志が現代に繋がる。
  • イモータル
    NHK プロフェッショナル 仕事の流儀 1万円選書のいわた書店
    でオススメされていた本。
    萩耿介さんも初めまして、の作家さんです。

    3つの時期、場所も違うそれぞれの話に『智慧の書』が出てきて
    歴史ものも哲学も苦手なのですが、
    どこかでつながるのかな~?と思いながら…
    オススメだし…
    と頑張ってみた...続きを読む
  • イモータル
    帯に惹かれて手に取ってみました。
    う~ん。人生を変えた一冊、とか大仰な帯でしたが私の人生はさほど影響を受けなかった感じ。読む時期とかタイミングもありますしね。

    前世とか転生を言いだす人って大体歴史に名を残した人や、身分の髙い人の生まれ変わりだ、みたいな事を言うなぁと友人が言っていたのをふと思いだし...続きを読む
  • イモータル
    夫がジャケ借りしてきました。
    確かにこの表紙、ちょっと惹かれる。

    がしかし…表紙から想像されるアドベンチャーなお話ではなく、予想外の哲学の入門的本でした。。

    サンスクリット語で書かれたヒンドゥー教の根本聖典であるウパニシャッド。古代インドの思想書と言われています。それをシコーというムガル帝...続きを読む