山岡光治のレビュー一覧
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◯中学、高校の頃に勉強した地理における地図帳、これらを読む際の視点が余すことなく記載されている。実際の地形図だけでなく、テーマに合わせて過去の地形図も掲載しており、この手の本にありがちな「モノを見ないと分からないのにモノがない」という状況に陥ることが少なく、わかりやすい。
◯最近はスマートフォンでグーグルマップを見れば、GPSで現在地などはすぐにわかるため、一人旅でも迷うことがなくなった。しかし、たまには地図を広げて土地の風景に思いを馳せながら計画を立て、聖地巡礼よろしく現地の実際を見て楽しむのもまた良いような気がした。コロナの収束を切に願う。 -
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著者は国土地理院に技官として入所し、ゼンリン勤めている(いた?)バリバリの実務家=実際に地図を作っていた方。
そんな訳で文章は少々堅く読みやすいとは言い難い本ではあるのですが、いわゆる地図本(いわゆる地図本というのはどんな本かという話はここでは置いておく(^^ゞとは違い、地図を作る上での知識ネタ、地図表現の考察等々なかなか興味深い話しがたくさん書かれているのである。また、地図の著作権といったちょっとホットな?話題なども根拠法文なども踏まえてまとめてくれている。
いろんな2次加工された地図が出回っている中で、今や古典的と言える一般的な地図が現在の日常生活にそれで役立つ実用書になり得るかどうかは少 -
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[ 内容 ]
地図帳は究極の実用書だ。
様々な土地情報がつまった“事典”であり、眺めているだけでそこへ行った気になれる“ガイドブック”でもある。
そんな地図を使いこなすには、「地図が発する声」に耳を傾けるのがいちばん。
地形表現や記号の意味と理由、官製地図の歴史や最新技術、国土地理院の仕事、測量や地図編集の苦労話…。
地図の使い方から意外な楽しみ方まで伝授します。
[ 目次 ]
第1章 地図の楽しみ
第2章 地図作りの、なぜ
第3章 地図表現の秘密
第4章 地図情報は正確か
第5章 地図作りの現場から
第6章 地図にはアイデアがいっぱい
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆ -
Posted by ブクログ
元国土地理院の技官だった著者による、地形図の裏話。
作図技術や「図式」と呼ばれる作図マニュアルの歴史的な変遷、地形図に潜んでいる「間違い」「影や風向きなどの表現」「(ある種の)ウソ」などのエピソードがかなり興味深い。
中でも、
「かなり最近(2002年)世界測地系に組み込まれるのを機に補正されるまで、日本の地図は大陸などの地図と経緯度に食い違いがあった」とか、
「電子基準点(GPS電波を連続的に捉えて三角点同様の役割を果たす)が全国に約1,200点設置されている」とか、
「あの山は○○山であると特定し正しく表記することは意外に難しい」
とかいう話にはへぇーのオンパレードだし、
「建物 -
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ネタバレ<目次>
はじめに
第1章 地形図からなにが読み取れるのか?
第2章 地形図から多彩な情報を読み取る技術
第3章 地形図からもち歩きながら読む技術
第4章 地形図から現地の風景に思いをはせる技術
<内容>
元国土地理院の地図作りに携わった方による読図の本(2013年の新装版)。基本をきちんと押さえてあるうえに、最後の方には古い地図情報から、元の地形を読み取り、災害を防ごうという考えも載る。次回の教育課程で、高校地歴公民科に「地理総合」ができるが、まさにそのようなことを学ばせたいようなので、こうした本が役立つかもね。今やネット地図で結構賄えているが、やはり紙の地図の読図は基本だから。