佐藤龍雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレオススメしていただいて読んだ、静かな終末のお話。
北半球の国々が核爆弾を各地に落とし、濃い放射能が漂う世界になってしまった。
そんな北半球と連絡が取れないまま、南半球にあるオーストラリアは懸命に情報収集していく。
そして、確実に世界が終わるとわかってしまう……
人はいつか死ぬとわかっていても、だいたい「そうは言ってもまだまだ先の事だろう」と思うから生きていけるんだと思います。
このお話は、人生を閉じるとき、強制的に閉じさせられる時がわかってしまった。
それでも、少しの暴動や略奪や喧嘩は起こっているみたいだけれど、だいたいの人はやれる事をやったり、先へと続いていく庭を作ったり生きていくためにスキルを身に着けたりと、少しの希望と自棄っぱち、たくさんの諦念で静かに終わっていくのが壮絶でした。
こうなったら仕方ない…と。オーストラリアだけで生き残っても、というのもあったのでしょうか。
モイラとタワーズの関係が好きでした。2人の間にあるのは友情よりもちょっと好意に傾いてると思うけれど、世界が終わりかけているのに人の道は外れないという慎み…素敵です。
タワーズ、哀しかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ・あらすじ
第三次世界大戦により北半球は壊滅し、南半球の生き残った人類も数ヶ月後には南下してくる放射性物質によって滅亡することが決定している世界。
アメリカ海軍の潜水艦の艦長であるドワイトはシアトルから届くモールス信号の謎を調査するため北半球を目指すことになる。
カウントダウンが迫るオーストラリアを舞台に、世界の終わりをどのように人々は過ごすのか。
・感想
すごく高潔でお綺麗な作品だったな、という印象。
面白かったんだけど、星4にするには私にはロマンチックすぎたかもしれない。
とくにドワイトとモイラの関係にイライラしたな(ここがメインなのに)
正直、モイラは完全に男に都合の良い女だと感じた。
滅びに向かう世界にあっても信念や倫理観を捨てずに、高潔に生きるかっこいい男と愛を求める女性の精神的な繫りを書いた…のかな?
でも「奥さんに私の事伝えてね、何もやましいことは無いんだから」「ああ、あいつも分かってくれる」みたいな台詞はなんじゃそりゃって思ったw
モイラが死ぬ(多分感動的な)ラストシーンもドワイトの乗る艦をみながら、艦が沈む時間に合わせて「先に行っても私を待ってて」と言いながら死んでて、は?って思っちゃって。
なんだろうなーー高潔な理想に殉じる男の背中をみながら一歩引いて困る我儘は言わず耐えて尽くす女をみるとイラっとするみたいな…?時代だな。
夏への扉もロリコン主人公に対して結構ひどい感想を書いたけども、古典作品にあるこういう都合のいい女性描写とそれに肯定的な描写見ると流石にシラけるかも。(男尊女卑描写はほとんど気にならないんだけど)
面白かったんだけど、SFにあんまりこういうセンチメンタルさというかロマンチックな感じは求めてないので、これはもう完全に私むけでは無い作品だった。
シアトルのモールス信号の謎はそこまで重要じゃなく、あらすじに書かれてある事から予想するよりミステリー要素が主題の作品では無かった。
こういう薬あるの良いよなー私もほしい。
あと50年後にはこういう薬使うのが普通の世界になっててほしい(この感想で締めていのかわかんないけど)