岩田靖夫のレビュー一覧

  • ヨーロッパ思想入門

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    岩波ジュニア新書 学生時代に勉強せず、中高年から読書に目覚めた 私としては体系が学べる有り難い本

    岩田靖夫 「 ヨーロッパ思想入門 」 ヨーロッパ思想全体を一望できる。ギリシア思想、ヘブライ信仰に始まり、西洋哲学につながる思想体系が うまく まとまっている

    個々の思想の特性を体系の中で 繋げながら読むと 理解度が深まる。西洋哲学の存在論に何の意義があるのか疑問だったが、だいぶ 誤解がなくなった

    エピクロスやストア派も含めた ギリシア思想体系や ロールズの正義論は もう少し 詳しい本を 読んでみたい


    ヨーロッパ思想の基礎=ギリシア思想+ヘブライ信仰
    *ギリシア思想=人間の自由と平等の自

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    2021年09月24日
  • ヨーロッパ思想入門

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    ヨーロッパ思想はギリシャの思想とヘブライ信仰の2つの礎石の上に立っているという筆者の認識をもとにギリシャ思想とヘブライ信仰(旧・新約聖書)を主要な説明に充て、その後、数々の哲学者の考え方を説明するという構成となっている。近現代の哲学者が2つ考え方に影響を受けているのが、よくわかった。ただ、筆者の主観的な見解が全面に出ているので、各時代の説学者の思想を体系的に説明することを想定していたので、戸惑いはあった。

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    2020年08月22日
  • ヨーロッパ思想入門

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    いや、この、「岩波ジュニア新書」には、ジュニア向けだからと侮れない良書があることは以前から指摘していますが、この本はその1つでした。
    「ヨーロッパ思想は、本質的に、ギリシアの思想とヘブライの信仰という二つの基調音をめぐって展開される変奏曲である。」と喝破し、その両者を1部と2部で概観し、第3部では、「2000年に及ぶヨーロッパ哲学の絢爛たるシンフォニーから取り出された、この基調音の変奏のささやかな数節である」と言いながら、アウグスティヌス・中世のキリスト教哲学から始まり、デカルト、カントらいわゆる理性主義、ロックらの社会哲学、キルケゴール、ニーチェ、ハイデガーらの実存の哲学といった系譜とその思

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    2019年06月16日
  • ヨーロッパ思想入門

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    初学者向け!ちゃんとギリシャ神話〜ユダヤ教、キリスト教を経て、スコラ学についても触れられている。
    ただ流れを書くのではなく、内容の説明もされているのが素晴らしい。しかもちゃんと理解が可能なように…トマスアクィナスやオッカムといった、ちょっと名前だけ知ってる人についてその思想もわかると、なぜその人たちが歴史上重要な人物として名が残ったのかがわかる。
    その後の哲学についての話も面白かった。

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    2019年04月24日
  • ヨーロッパ思想入門

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    第1部 ギリシアの思想
    第2部 ヘブライの信仰
    第3部 ヨーロッパ哲学のあゆみ
    という構成で、ギリシア思想とユダヤ教・キリスト教をベースとしてヨーロッパ哲学がどのように発展してきたかを概観した本。

    「入門」とはいうものの、聖書や哲学に関して多少の知識があったほうが読みやすいと思う。
    特に哲学については、専門用語が説明無しにいきなり出てくることもあるので、私は調べながら読み進めた。

    ギリシア神話や聖書における超常的な出来事(イエスの復活など)に対して、現代的・現実的な解釈をしている点が面白い。

    全体的に断定調で書かれているためか、どこまでがその箇所で言及している人物の主張で、どこからが著者

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    2024年09月12日
  • ギリシア哲学入門

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    ギリシア哲学を主に研究してきた著者が、各種雑誌に寄せた文や講演録を集めたもの。講演をもとにした第1章は散漫、第6章・第7章は本のタイトルにはそぐわない。しかし、ギリシア思想に限らずハイデガーの思想等について、こういう手頃な説明の仕方があったか、と思わせるような表現が各所にあり、参考になった。

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    2018年05月02日
  • よく生きる

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    新書にしては大変重量のある内容であり、質、量ともに充実していた。
    よく生きる、というテーマについて導き出されたいくつかの提案は、是非とも自分の目で目にするべきだと思うが、特に感銘を受けたのは、第3章の「神について」である。

    その存在についてスピリチュアルな考察をするのではなく、よく生きないといけない理由、善き人でなければならない理由、そうあろうとする理由が、心に訴えかけられる。

    非常に意義ある読書体験だった。

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    2017年01月25日
  • ギリシア哲学入門

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    ギリシア哲学を基礎から学ぼうと考えて読んだので、少々期待はずれであった。内容自体は読みやすいし、面白いが、印象は薄い。

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    2013年11月27日
  • よく生きる

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    「私と他者との間には深淵があるということです。」

    読み終わってから2年以上あるが、頻繁に心に浮かんでくるフレーズ

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    2011年01月06日
  • ヨーロッパ思想入門

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    ●ヨーロッパ思想は、ギリシア思想とヘブライの信仰が礎となって成り立っていると主張する。本書では、ギリシア思想とヘブライの信仰を見て、ヨーロッパの思想のあゆみを概観していく。

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    2025年07月06日
  • ヨーロッパ思想入門

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    ヨーロッパ哲学を根本から解説してくれる良書。

    もちろん倫理や哲学の本なんかを読んできましたが、その根本(ギリシヤの思想とヘブライの信仰)から解説してくれる本はなかなかないですね。

    なんとなくは理解していても、しっかりとした繋がりとして見ていなかったので、興味深かったです。

    個人的には、ロック、ロールズの考え方が好きですね。

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    2024年11月30日
  • ヨーロッパ思想入門

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    哲学・倫理の自主学習のため、読んでみた。中高生向けのヨーロッパ思想入門書として高い評価を得ている同書だが、それでもカントとかハイデガーとか、何を言っているのかさっぱり理解できない箇所が少なくなかった。これより易しい入門書はあるのだろうか…。

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    2024年03月01日
  • ヨーロッパ思想入門

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    本書はヨーロッパ思想について基礎的な知識を得られる入門書です。この1冊で西洋哲学を概観することができます。

    西洋哲学は「ギリシアの思想」と「ヘブライの信仰」、この2つの源流から成り立っており、この2つを理解せずして西洋哲学を学ぶことはできないと著者は述べています。

    なるほど、ニーチェ、ヘーゲル、カント、デカルト、ハイデガー、有名な哲学者はたくさんおり、彼らの偉大な思想、理論の土台には、ギリシアの思想とヘブライの信仰があったとは、とても有益な学びでしたし、西洋哲学を学ぶ際、まずおさえておかなければならない部分だと思いました。

    本書は、あくまで西洋哲学の流れを概観できるにとどまり、西洋哲学を

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    2023年05月13日
  • ヨーロッパ思想入門

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    「ヨーロッパ思想を学ぼう!」と思い立った偏差値60位の高校に通ってる学生が居たとして、彼らが初めの1冊としてこの本を選んだとする。おそらく21p目位で本を閉じるだろうね。

    本書はある程度の知識がないと断片的にしか理解出来ない。
    岩波ジュニアは本当の初学者向けなイメージだったんだけどなあ。東大院卒の哲学家様は私みたいなバカはお呼びじゃないんだろうね、、、

    何はともあれ、今まで断片的に学んできた西洋思想が頭の中で纏まった気がする。
    哲学思想を解説する時も本文から引用して、該当する箇所を分かりやすく現代語訳してくれている。今後その古典作品を実際に読む場面があれば、より深く理解出来ると思う。

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    2024年06月25日
  • ヨーロッパ思想入門

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    ヨーロッパ思想は本質を追い求める理想主義的な古代ギリシア思想とユダヤ教並びにキリスト教の教えをベースに形作られている。

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    2022年07月06日
  • ヨーロッパ思想入門

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    ネタバレ

    Q、ヨーロッパ思想とは何か?
    →A、ギリシア思想とヘブライ信仰の、2つが土台となった哲学。


    ※ギリシア思想
    →人間の自由平等の自覚
    →理性主義(世界を法則と理念の支配する秩序の世界として把握する)


    ※ヘブライ信仰
    →宇宙のいかなるものも神ではない
    →人間のかけがえのなさ=愛を受ける者としての、神の似姿
    →神(=愛)のかぎりない優しさ

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    2019年09月23日
  • ヨーロッパ思想入門

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    1.この本を一言で表すと?
    ヨーロッパ哲学の大まかな流れや進化に焦点をあてて全体を把握できる本。

    2.よかった点を3~5つ
    ・ヨーロッパ思想は二つの礎石の上に立っている。ギリシアの思想とヘブライの信仰である(はじめに)
    →はじめにを読めば本書のおおよその内容がわかるとても親切な内容。
    ・キリスト教の解説
    →十字架、愛と赦し、律法主義の否定、はわかりやすい説明だった


    2.参考にならなかった所(つっこみ所)
    ・第3部はヨーロッパの哲学者を何人か紹介するというもので、あまり興味を持てなかった。
    ・入門と言う割には前提として必要な知識が多すぎるような気がする。
    ・キリスト教はよくわかったが、ユダ

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    2019年05月10日
  • よく生きる

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    岩田靖夫(1932~2015年)は、古代ギリシャ哲学を専門とする元・仙台白百合女子大学名誉教授で、文化功労者(2003年)。
    本書は、1992~2005年に、仙台白百合女子大学、清泉女子大学、聖心女子大学で行われた講演や様々な学会等での発表の中から、「よく生きる」というテーマに関わりのあるものを集め、2005年に出版されたものである。
    私は、10年ほど前に購入して、読み止しであったが、先日、渡辺和子さんの回想録を読んだこともあり、今般通読してみた。
    著者の根本理念は、自らを「ソクラテスの弟子の端くれ」というように、『クリトン』にある「もっとも大切にしなければならないことは、生きることではなくて

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    2019年05月06日
  • ギリシア哲学入門

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    結構なレビューにあるが、タイトルの「ギリシャ哲学入門」はやめた方がいい。全く入門書になっておらず、著者の人生論が結構な濃度でつづられている。個人的にはタイトルと内容とのギャップに戸惑いつつも、内容は良かった。プラトンとアリストテレスの共同体論の差異なんかもわかりやすかった。

    アリストテレスが終わったあたりからいよいよ人生論が強まり、最後は宗教に帰結していくが、語り口が新約聖書学者の八木誠一に似てると思ったら、最後に八木を登場させて、自身の思想と類似している人物として紹介していた。私は基本的にはこの書に関しては好感を覚える。しかし現代においてこのような教師然とした「べき論」はどれくらい力を持つ

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    2019年02月08日
  • よく生きる

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    著者がおこなった講演や研究発表の中から、「よく生きる」という問題に関するものを13編収録している。やさしい語り口だが、扱われている問題はきわめて本質的だと思う。

    自分がもって生まれた能力を可能な限り展開させて生きてゆくこと、すなわち「自己実現」は、人間の生にとって重要な意味を持っている。だが、このことは人間が「生きること」の半分にすぎない。あとの半分は、他者との交わりのうちにある。自分を強くして、自分を守って、自分が傷つかないようにいつも用心していると、人は孤独になる。自分の「傷つきやすさ」(vulnérabilité)を他者にさらすとき、はじめて本当の意味での他者との交わりが開かれる。

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    2012年01月29日