杉本昌隆のレビュー一覧
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週刊文春に連載のエッセイをまとめた「師匠は辛いよ」シリーズの第2弾。
将棋界の日常のあれこれ、天才棋士を弟子に持つ師匠の辛さなどを相変わらずの自虐ネタを盛り込みながら、一話一オチ(笑い)で描くエッセイ集。
今回は聡太色はやや薄めか。
そこまで自虐しなくてもと思うけど、師匠とて現役の棋士、勝負師であるからにはなかなか辛いものはあるんだろうな〜と慮る。
これだけ全方面に気を遣って、師匠は大変ですな。
将棋はさておき、杉本八段のエッセイの筆力はなかなかのもの。少ない枚数とはいえ、毎週毎週ネタを見つけてオチまでつけてエッセイを書けるのも立派な才能です。 -
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ネタバレパート2。
天才棋士、藤井聡太の師匠、56歳杉本昌隆八段の人気エッセイ。
弟子に比べて…など藤井聡太と比較すること自体が既に筋違い。最早張り合う対象ではなく、藤井聡太の師匠という特権を存分に活かしまくってほしい。
過去のユーチューブ動画にも残っているが、師匠と弟子で行われたフラッシュ暗算ならぬフラッシュ詰将棋選手権。確か、師匠にハンデをつけても弟子の秒速の回答に歯が立たなかったのは、公衆の面前だっただけに余計に悔しかったことでしょう。
前期の順位戦でB2からC1へ降級したものの、現在3勝1敗と頑張っている杉本師匠。
今は竜王4組だが、かつては1組に8期在籍していた実力者。直近の通算成績は638 -
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藤井聡太八冠の師匠杉本昌隆八段による、藤井聡太の強さの秘密をスキルとメンタルの面から探る本書。
あるインタビューで藤井は、「自分が強くなるために負けが必要である場合、(目の前の勝負に勝つのと)どちらを取りますか」と言う質問に対して、「負けを受け入れる」と答えていたという。
目先の一勝よりも強くなることを優先する彼の将棋観は、対局での序盤からの長考の姿勢にも見て取れる。
楽をせず将棋の真理を追求する姿、タイトルの数や記録に振り回されずより強くなることを唯一の目標とする姿はいつ見ても清々しい。
将棋を楽しみ、ブレない目標を持つ、そんな直向きな姿が藤井聡太八冠の魅力なんだと改めて実感しました。
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ネタバレ強い理由とは、常に将棋のことを考え、研究していること。
そこには集中力、構想力があり、探求心がある。そして常に平常心を保っている。しかし、その姿は「努力」というものとは少し違うもののようだ。
将棋が好きで、将棋と共にいることが幸せであるということの結果なのかもしれない。
藤井氏本人の言葉をベースに師匠の杉本氏が実話と推測を交えて藤井総太の魅力を語っている。
将棋だけではなく、生き方として学ぶことが多い一冊だった。
才能があるのは勿論だが、とにかく将棋が好きであることが強い理由だと思う。
藤井総太氏については推測して書かれている点も多い。間違いはないのだろうけど、やはり本人の言葉をもっと読みたい -
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ネタバレ2023年の第八十一期名人戦で名人位を獲得した棋士の藤井聡太。
師匠が初めて明かす、藤井流の「心の整え方」「頭の使い方』。
キーワードとしては、
* 純粋さ
* 構想力
* 集中力
* 平常心
* 探究心
* 才能
といった言葉が並ぶ。
言葉通り受け止めるのではなく、これらの言葉で表現される藤井の「マインド」の状態をいかにイメージできるかがポイントであろう。
例えば、構想力については、
根底にずっとあるのは、最善手を追求する、・・・ための構想であり、勝つための構想とは異なるということ。
最善手というのはいい将棋であり、人に感動を与えるもの、そうした棋譜を残したいということのようだ。
そ