笈川博一のレビュー一覧
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物語 エルサレムの歴史
旧約聖書以前からパレスチナ和平まで
著:笈川 博一
中公新書 2067
おもしろかった、中東は複雑すぎて、1つの都市の歴史を追うぐらいで分かりやすのかなと感じました。
エルサレムとは、宗教上の聖地であること以外では、たんなる地方都市にすぎない、農業が経済の基礎だった時代、...続きを読むPosted by ブクログ -
私には難しい内容で、理解は不十分ですが、エルサレムがややこしい土地であることはしっかりと感じました。
聖地であるが故に平和が難しい土地なんて、皮肉な感じですね。
「武力以外の方法でエルサレムに平和をもたらしたのは、一三世紀のフリードリッヒ二世一人だけだ。フリードリッヒ二世はこの和平に来世を賭けたの...続きを読む -
まさしく新書にうってつけのテーマですね。
エルサレムという一都市の歴史を神話時代から現代まで一気に綴っています。
ページ数も300と、読み応えがあります。
著者はイスラエルの大学に留学し、卒業後はそこで教鞭をとったほどのイスラエル通です。
エルサレムって知っているようで、全く知らないに等しいんじゃ...続きを読むPosted by ブクログ -
[その聖ゆえに]様々な宗教にとっての聖地であり、その都市の性格故に絶えず統治者が変転してきたエルサレム。一見しただけではわかりづらいこの都市の歴史を、時系列に沿って、旧約聖書の時代から現代に至るまでわかりやすく解説してくれた一冊です。著者は、ヘブライ大学で教鞭をとった経験を有する笈川博一。
その...続きを読むPosted by ブクログ -
笈川博一. 2010. 物語 エルサレムの歴史:旧約聖書以前からパレスチナ和平まで. 中公新書(2067)/中央公論新社.Posted by ブクログ
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本書は以下のような三部構成となっている:
第Ⅰ部→紀元前からペルシャ時代まで,旧約聖書の吟味を含む。
第Ⅱ部→イスラム時代からWW2まで,支配者の母体の変化を手早く確認。
第Ⅲ部→ヨルダン王国を経てイスラエル時代(2010年)まで,著者のヘブライ大学留学でのルポともとれる。Posted by ブクログ -
紀元前1000年の諸王国の興亡から現代に至るまでのエルサレムの歴史。特に戦後の記述には臨場感迫るものがあるが、その背景には聖地を巡る壮大な歴史があることを改めて認識する。Posted by ブクログ
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ヒエログリフ(神聖文字)、スフィンクス、死者の書がこの一冊でわかる。古代エジプトには、どのような人々がどのように暮らしていたのか?十一王朝の歴史をひもとき、その宗教、死生観、言語と文字、文化などを概観する。Posted by ブクログ
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聖地として有名なエルサレムの実際を、歴史的に物語として追いかけていく内容になっています。そこには過去に何があったのか。そこからどのような物語が伝説が生まれたのか。そしてそれが現代の人類にとってどのような意味があるのか。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教と、それぞれにとっての意味とは。それを知ることで、...続きを読むPosted by ブクログ
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今月、米国が大使館を移したエルサレムですが、古代以来今世紀に入るまでユダヤ人の街とは言えなかった歴史をひもとく一冊。
その苦しんできた歴史と、今の軍事力を持って抑えつけている姿の違いに、解決できない国際問題の根深さを感じずにはいられません。Posted by ブクログ -
著者の笈川博一氏は、東京教育大(現・筑波大)卒業後、エルサレムにあるヘブライ大学に留学し、同地に25年在住した中東近代史の専門家である。
私は、本年1月にエルサレムを1週間ほど一人で旅をするにあたり、この街の、長く、複雑な歴史を知るために本書を手に取り、旅にも持参した。
エルサレムという街は、世界で...続きを読むPosted by ブクログ -
エルサレムを中心にイスラエルの通史を学べる。
入門書的な簡単な本を読んだ後ならより良いかと思う。
アブラハムの族長時代
ダビデ・ソロモンの栄光時代
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第一次・第二次大戦
オスロ合意
インティファーダ
目まぐるしく変わるエルサレム情勢を知れる。Posted by ブクログ -
エルサレムといえば知名度の高い都市の一つである。しかし過去に遡ってみれば、街道のメインルートから外れていたり、軍事拠点とするには地形的な欠陥があったりと、合理的に考えればその時の支配者がこの都市を重要拠点としてはほとんど考えられていなかったようである。
なぜこの都市が維持されてきたかと言えば、宗教...続きを読むPosted by ブクログ -
複雑怪奇すぎる。
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教
元を辿れば同じなのに争い
それぞれの宗教の中で宗派を作って争う。
そこに民族、文化、国家という枠組みが存在する。
争いの歴史の中で何が正しかったのか
わからないが、民衆はただ生きていくための
選択をしていかなければならない。
助けられることもあるが...続きを読むPosted by ブクログ -
一冊でわかる概説書とあるのだが、言語学の教授が書かれた本なので言葉・文字・文学についての記述が多め。エジプト文学に触れられたのが良かった。
古代エジプト展に行ったので、もう少し学びたくて手に取った本。エジプト史は本当に難しい。
難しいのは研究者にもそうらしく、未だにはっきり解明されていない理由も色...続きを読むPosted by ブクログ -
古代エジプトの生活や死生観、言語などに関しての解説書。とくにヒエログラフやコプト語に関する記述が多く、ヒエログリフが好きな方はおすすめ。私はミイラのことについて知りたかったのだが、具体的な製造過程はヘロドトスの「歴史」を元に考察している。むしろ葬儀などの風俗に詳しい描写有り。古代エジプト人の生活、考...続きを読むPosted by ブクログ
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難しい。
中公新書のこのシリーズは有史以来の歴史を一息に解説するもので
もとより細かい人名や地名、年号を一読した程度で
理解しきれるものではないのだが、
輪をかけてこの地域の問題は複雑で難解だと感じた。
文明と文明に挟まれた辺鄙な土地であって
そんななかで12部族の公平な土地であったことだけが利点...続きを読むPosted by ブクログ -
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教それぞれの歴史について、そしてその後の民族問題についてある程度知識のある人間にとっては、非常に興味深い一冊だと思う。予備知識がないと何の対立なのかさっぱりわからないかもしれないが、初学者に厳しいのはこの種の問題を扱う本の常であるので、致し方ない。Posted by ブクログ