「萌え」の起源 時代小説家が読み解くマンガ・アニメの本質

「萌え」の起源 時代小説家が読み解くマンガ・アニメの本質

ビジネス・実用
799円 (税込)

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3.8

『リボンの騎士』のサファイア、『バンパイヤ』の狼女・ルリ子、『火の鳥2772』の万能アンドロイド・オルガなど、手塚治虫の「変身するヒロイン」をキーワードに、日本のマンガ・アニメが世界制覇した原動力の「萌え」、それを生んだ日本文化の核心を探る。ルパン三世と木枯し紋次郎の共通点は? シュワルツェネッガーvs.長谷川一夫の軍配は? なぜアトムは太陽へ飛びこんだのか? 日本人による日本人のための作品が、世界中の人々の心をつかんだ最大の理由は何か!? 時代小説家による画期的なサブカルチャー論。 ◎はじめに――江戸時代の「根付」と、◎第一章 手塚治虫のグローバリズム、◎第二章 変身するヒロインの系譜、◎第三章 萌えとは何か、◎第四章 和製エンターテインメントの不思議な世界、◎第五章 ここがヘンだよ日本のヒーロー、◎第六章 マンガを支えるテレパシー文化、◎結びにかえて――「百恵ちゃん」と「はやぶさ」と

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「萌え」の起源 時代小説家が読み解くマンガ・アニメの本質 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    大学の卒論に向けて読んだ。
    手塚治虫世代ではないので、あまり知識がなかったのだが、日本人の精神が手塚作品には詰め込まれてると納得できた。
    また、日本人であることを誇らしく思える内容。(もちろん、他国批判ではなく)
    ポイントは、異種との共生、だと感じた。隠れて善をやるヒーロー像や、自分の利益のために働かない方が美しく感じたり、日本人にとっての当たり前が、マンガに描かれているのを実感できた。あと、恋愛が成就しないこと、モノを擬人化すること、など手塚作品の特徴もわかりやすかった。

    0
    2014年10月13日

    Posted by ブクログ

    (1)著者は、「チャンバラ小説や捕物長を書くことを生業としている」という。この本は、著者の時代小説家として知識や感性をいかしながら、日本の伝統という視点を含めてマンガ・アニメを語っている。

    「結びにかえて」のなかで著者は、この本で明らかにしたかったことを次のようにまとめている。

    ①日本人は本来、生命と無生命を区別しない文化を持っている。
    ②日本人は「小さくて丸っこくてカワイイもの」に愛着を感じる。
    ③日本のヒーローは他人のため、自分を捨てて、見返りを求めずに戦うことで存在意義を見出している。
    ④日本人の理想とする正義とは、敵を否定し殲滅することではなく、みんなで幸福になるために互いに知恵と力を合わせることである。
    ⑤これら日本古来の感性と文化が手塚治虫の出現によって拡大され、マンガ・アニメをはじめとする戦後のサブカルチャーに受け継がれた。
    ⑥それは日本独自のものでありながら、言語や思想や文化の壁を越えて世界に受け入れられる普遍性を持っている(らしい)。

    これらの主張が、いろいろな作品や具体例に触れながら展開されていて興味深い。上の主張のいくつかをもう少し詳しくみながら、私の考えも付け加えていきたい。

    まず前回の記事との関連で、「②日本人は「小さくて丸っこくてカワイイもの」に愛着を感じる。」について。

    著者が、「萌え」や日本のマンガについて考えるようになったきっかけは、いわゆるSD(スーパー・デフォルメ)キャラクター・フィギュアに興味をもったことだという。その小さく丸っこいフォルムや小さくデフォルメするときの細部の処理法などが根付にそっくりだと気づいたことだという。和服の帯に印籠や煙草入れなどをさげる紐のすべり止めになるあの根付だ。江戸時代に発展した根付の動物などの「丸っこい可愛らしさ」が、SDキャラやマンガ・アニメの可愛らしさに共通するのは、もともと日本文化の中に、二頭身や三頭身のキャラクターを好ましいと思うセンスがあったからではないかと著者は気づいた。

    では日本の伝統の中にそういう美的センスがあるのはなぜか、までは著者は探っていない。しかし、前回見たように、そこに日本人の、子供への愛着が関連しているのは確かだろう。鉄砲伝来の時代から江戸時代末期、明治初期に日本を訪れた西洋人が、いちように驚いたのは、日本人の子供への愛情、ときに「崇拝」とさえ思えるような接し方であった。

    さらにその背景を求めるなら、日本には縄文時代からずっと続く母性原理の文化が、父性的な一神教によって抑圧されずに生きつづけていたことが指摘できるかもしれない。子供や子供らしい無邪気さ、可愛らしさに高い価値を置く文化は、母性的なセンスを大切にする文化である。


    (3)東 浩紀の上の本とは逆に、日本のサブカルチャーを、伝統との密接な関係の中で論じており、興味深かった。私も、文化がたとえ伝統から切り離されたように見えようとも、少なくとも深層のレベルでは密接にからんでいるものと思う。

    0
    2009年12月25日

    Posted by ブクログ

    タイトルに騙されてはいけない。これは立派な「歴史的日本人の文化考察」に関する本だ。著者の幅広い教養には驚く。現代のサブカル文化から昭和映画、江戸時代の歌舞伎、海外映画まで古今の様々な文化に触れ、日本人のアニミズム、自己犠牲のヒーロー像、全体の調和を良しとする和の精神を見出している。現代カルチャーの始まりには天才手塚治虫がいて、さらに歴史を紐解くと元々日本人にはそうした価値観が備わっていたことがわかる良書。

    0
    2011年07月23日

    Posted by ブクログ

    『萌え』という感情は、今に始まったものではなく、大昔から日本にはあったのだ、というもの。

    萌え、マンガなどのサブカルだけでなく、『日本人は、外国人観光客にはやさしいのに、なぜ日本に居住する外国人には厳しいのか』などという問題も論じられており、興味深い。

    0
    2010年04月07日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    [ 内容 ]
    時代小説作家が書いたジャパニメーション論。
    なぜ鉄腕アトムは太陽に飛びこんだのか――。巨匠・手塚治虫の作品群を糸口に時代小説家が描く画期的な日本文明論。
    『リボンの騎士』のサファイア、『バンパイヤ』の狼女・ルリ子、『火の鳥2772』の万能アンドロイド・オルガなど、手塚治虫の「変身するヒロイン」をキーワードに、日本のマンガ・アニメが世界制覇した原動力の「萌え」、それを生んだ日本文化の核心を探る。ルパン三世と木枯し紋次郎の共通点は?
    シュワルツェネッガーvs長谷川一夫の軍配は?
    なぜアトムは太陽へ飛びこんだのか?
    日本人による日本人のための作品が、世界中の人々の心をつかんだ最大の理由は何か!?
    時代小説家による画期的なサブカルチャー論。

    [ 目次 ]
    ●はじめに ――江戸時代の「根付」と現代のSDキャラ
    ●第一章 手塚治虫のグローバリズム
    ●第二章 変身するヒロインの系譜
    ●第三章 「萌え」とは何か
    ●第四章 和製エンターテインメントの不思議な世界
    ●第五章 ここがヘンだよ日本のヒーロー
    ●第六章 マンガを支えるテレパシー文化
    ●結びにかえて ――「百恵ちゃん」と「はやぶさ」と「アトム」
    ●あとがき
    ●参考資料

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    [ 参考となる書評 ]

    0
    2011年04月22日

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