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Posted by ブクログ
それを本当に愛するものだけが、
それを本当に殺すことができる。
物凄く苦しい序盤、大きく転換する中盤からの、希望とも絶望ともつかない終盤を読み切って、エピローグでこんなに救われるなんてこれは賛否両論だろうけれど、別に夢オチとかも嫌いじゃないので私は素直にすっきり読み終わりました。その夢をちゃんと活かせればいいんだと思っている。夢だから虚構だからってそのすべてに意味がないというのなら、書を開いている自分の手と対話するところからやり直してきなさいほんとに。
この絶望も希望もおなじ想いの元に描かれていると思うと、それを書かせる本格のエネルギィというものに改めてアテられるわけだけれど、さりとてそれをこんなにも禍々しく書けるひともそうは居ないだろうなぁ。
ミステリは可能性を追求する。希望的観測とかではなくて、正も負も、どちらの方向にもひたすらに。
その功罪、それから不謹慎さに関しては議論されるところではあるけれど、そうか、その視点が探偵という装置を人間にしているのか?
抽出できる問題が多すぎて追い付きません…
古野せんせの、演劇的な部分というのがとても好きで。かといってやってるの観たいかっていうとそんなことは決してないのだけれど、今作もクライマックスがほんとに、なんというか舞台映えするんだろうなぁとぞくぞくしながら読んでいました。8人の愛したミステリ…ここだけでもやりてぇ。
あぁ、それからあとがきがなんだか微笑ましくてよかったです。
怒られたんだろうなぁ…ほんとに…なんていうか…おなじひとの口から出たことばとは思えない、って言葉は、あると思うんですけど。自分にもあるし。
しかしそれで世に出なくなったり、間違った読まれかたをしたりするのは、いちファンとしてとても切ないなぁと思いつつ
それでもやっぱり、あぁそれでこそ、とか思っている。
掛け値なしに好きな作家、である。
☆4.4。きっとまだ先がある。
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