本の読める場所を求めて

本の読める場所を求めて

1,760円 (税込)

8pt

本を、読む。こんなシンプルなことが、どうして放っておかれているのか。

「書を携えて、街に出る。人が人といてひとりになるためには
こんなすったもんだが必要なんですね」
――片桐はいり(俳優)


本はあっても、読む場所がない!
家でもカフェでも図書館でも……ゆっくり読めない。街をさまよう。
だから、「今日はがっつり本を読んじゃうぞ~」と思う人たちが
心ゆくまで「本の読める」店、「fuzkue(フヅクエ)」をつくった。
本と、光さえあればできるはずのものが、どうしてこんなに難しいんだろう?
心置きなく、気兼ねなく本を読むためには、なにが必要なんだろう?
なぜか語られてこなかった「読む」「場所」をめぐって、
ストラグルし、考えぬいた先に見えてきたものとは?
大部の『読書の日記』に綴る読書の喜びで人を驚かせた著者が、
ユーモアを織り交ぜた文体で小説のように書き記す。
「読書」を突き抜けて、「場づくり」「孤独」「文化」「公共」まで眼差す。
――きれいごとをちゃんと欲望しよう。

「もし映画館がなくて、小さな画面としょぼい音響でしか映画を観ることができなかったら。もしスキー場がなくて、野山を一歩一歩自分で登ってでしか滑ることができなかったら。もしスケートパークがなくて、注意されたり迷惑顔をされたりするリスクを常に抱えながらしか遊ぶことができなかったら。心置きなく没頭できる場所を抜きに、それぞれの文化の裾野は、今のような広さにはなっていないはずだ。
〔…〕だから読書にも、そういう場所があったほうがいい」(本文より)

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本の読める場所を求めて のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2024年03月20日

    頭がもげそうになるくらい、頷きたくなるような本だった。
    ただ楽しみたくて、その世界に浸りたくて読む。
    何処でも読書なんてできると思われがちなゆえに、蔑ろにされやすい読むという行為。
    大切に、贅沢に、自分を労り、本を敬う。
    その姿が「まるで祈りのよう」で、「本を読む人は美しい」と感じる著者の、どこまで...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年09月06日

    再読。読んでは行きたくなる場所、フヅクエ。最初に行くときは、体調や気持ちを整えて、じっくり読む本を見繕って、予約もしちゃおうかな。と気持ちだけが昂る。住まいからちょっと遠いので、まだ憧れの場所のまま。再読したら、あぁ、ここで働きたい。こんな店をやりたいという気持ちが強くなった。年齢的に現実になること...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年06月03日

    ネットでフヅクエの画期的な仕組みを知り、この本に辿り着いた。期待以上におもしろかった!本好きと、業種を問わず経営に携わる方にはぜひ読んでほしい一冊。自分がお店を持つなら、いい人が損をしない仕組みを作りたいと強く思った。
    いつか地方にもフヅクエが出来ますように!

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    Posted by ブクログ 2022年09月17日

    街に本を読む場所がない話は、その具体例も含めて大いに賛同。
    だからこういう店(fuzkue)始めましたとなると、360度どこにもスキがないようにするためか、具体例がくどくも感じた。でもやっていることには賛同。
    本を読むことに真摯な姿勢が心地よい。

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    Posted by ブクログ 2021年04月11日

    趣味が読書であるというと、この本にも書かれている通り、どこか高尚な趣味で真面目な印象を持たれてしまう。それを言われて僕は、どこか優越感に浸る部分があるが、内心漫画や映画と変わらないんだけどなと思うところもある。それを阿久津さんは代弁してくれている。もっと読書がとっつきやすいものであることをわかって欲...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年01月11日

    本をがっつり読みたい時に、意外と本を読むのに適した場所がないということを語った本。ここのところ自分がぼんやりと思っていたことを全て吐き出してくれてスッキリした。そして、本の読める店を作るに至るストーリーも読むことができ、面白く参考になった。

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    Posted by ブクログ 2020年07月31日

    1度しか行ったことがないけど、とにかく居心地良くて、本が気持ちよく読めた「本の読める店」Fusukeできるまで。そしてこれから。
    どのような考えの末にあのお店が生まれたのか、どういう考えであの空間が保たれているのか。
    面白かった。

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    Posted by ブクログ 2024年04月25日

    本を読むという行為を丁寧に掘り下げた本。
    楽しみを最大限にするためにどうしたらよいのか。
    ブックカフェなど、一見、本を読むためにあるような場所がもつ問題点、
    少しのきっかけで台無しになるデリケートな読書という行為から、
    邪魔になる要素をどれだけ排除できるか。
    物理的・心理的なものひとつひとつを検証し...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年09月09日

    読みやすく面白い文章だった。言葉選びが好き。
    本を読める場所、、フクヅエに行ってみたい。
    料金システムの発想や、読書に対する熱い想い、、全編通して新しい発見や共感ができ面白かった♪
    こういう考えの人が作った場所を体験してみたい。

    そして、自分の中のやる気、新しいことへ挑戦する気持ちも強くさせてくれ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年07月22日


    まだ読み終わってないんですけど、
    書いちゃう。もう書いちゃう。
    溢れ出てくるこの想いが止まらないから書いちゃう。


    良い本に出会った。
    京王線初台にある「fuzukue」という
    お店の店主阿久津隆さん著の本。

    読書好きの読書好きによる読書好きのための読本。
    かのアメリカ大統領エイブラハム・リン...続きを読む

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