無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
本を、読む。こんなシンプルなことが、どうして放っておかれているのか。
「書を携えて、街に出る。人が人といてひとりになるためには
こんなすったもんだが必要なんですね」
――片桐はいり(俳優)
本はあっても、読む場所がない!
家でもカフェでも図書館でも……ゆっくり読めない。街をさまよう。
だから、「今日はがっつり本を読んじゃうぞ~」と思う人たちが
心ゆくまで「本の読める」店、「fuzkue(フヅクエ)」をつくった。
本と、光さえあればできるはずのものが、どうしてこんなに難しいんだろう?
心置きなく、気兼ねなく本を読むためには、なにが必要なんだろう?
なぜか語られてこなかった「読む」「場所」をめぐって、
ストラグルし、考えぬいた先に見えてきたものとは?
大部の『読書の日記』に綴る読書の喜びで人を驚かせた著者が、
ユーモアを織り交ぜた文体で小説のように書き記す。
「読書」を突き抜けて、「場づくり」「孤独」「文化」「公共」まで眼差す。
――きれいごとをちゃんと欲望しよう。
「もし映画館がなくて、小さな画面としょぼい音響でしか映画を観ることができなかったら。もしスキー場がなくて、野山を一歩一歩自分で登ってでしか滑ることができなかったら。もしスケートパークがなくて、注意されたり迷惑顔をされたりするリスクを常に抱えながらしか遊ぶことができなかったら。心置きなく没頭できる場所を抜きに、それぞれの文化の裾野は、今のような広さにはなっていないはずだ。
〔…〕だから読書にも、そういう場所があったほうがいい」(本文より)
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
とても良い読後感。本を愛する人、読書を愛する人に向けて「僕もだよ。僕も読書が大好き!貴方もですか?一緒ですね!嬉しいです!」と幸せを振りまいてくれているような本だ。
文字の流れに浮かんで行間に沈んで時折本から目を上げて一人現実に戻るような読書を愛する人達への本。全体的にそれは感じていたのだが、特に実感したのが、あとがきにこの本を読んでいる人間が発行からどれ程後にこの本を読んでいるかわからないからこそ、発行時(2020年)の著者から今現在の読み手へのコメントがある事。
書き手と読み手との時差に思いを馳せるのも読書の楽しみではある。手元に置いておきたい本かも。でも物語ではないので読み返すというのともなんか違う。友達にそばにいて欲しい感覚に近い。ねえ、こんな本読んだよ、といったらどれどれ?と興味を持ってくれる友達になってくれそうな温かさに溢れてる。
いい本読みました。
Posted by ブクログ
だいぶ共感できるところが多かった本。
自分自身は、そこまで「本を読む環境」にこだわる感覚は筆者ほどない(すぐ妥協する)けれど、たしかにシチュエーションと読書体験がマッチしたときの幸福感はわかるし、それを阻害するものに敏感になる感覚もわかる。
おそらく社会の多くの人からすると「読書体験を求めてこじらせすぎ」に映るのではないかと思う。帯にある片桐はいりさんの「書を携えて、街に出る。人が人といてひとりになるためにいはこんなすったもんだが必要なんですね」というコメントも、「ぶっちゃけ呆れてんじゃん?」と思ったりもした。
が、筆者はそんなこと十分にわかっている。わかっていて、その上で、自分のように読書を大事に死ている人のために、自分が良いと思う場所を作ることに心血を注いで来たのだと思う。
その過程での思考プロセスをひとつひとつ丁寧に言葉にしていき、トレースすることで、より共感度が増した。
ややこじらせたような文体であえて書いていて、「こんなに読書にこだわっちゃう自分」を言外に皮肉るような雰囲気もあるが、それがユーモアとなっていてそういうところも共感できる感覚。
フヅクエぜひ行ってみたいな。
Posted by ブクログ
趣味が読書であるというと、この本にも書かれている通り、どこか高尚な趣味で真面目な印象を持たれてしまう。それを言われて僕は、どこか優越感に浸る部分があるが、内心漫画や映画と変わらないんだけどなと思うところもある。それを阿久津さんは代弁してくれている。もっと読書がとっつきやすいものであることをわかって欲しいではないけど、知っておいて欲しいな。何様なんだという話だけれど。
2部においてはフヅクエのルールや料金体制に対する話が書かれていた。本を読むための店、どこまでをルール化するかが非常に難しいけれど、すごく絶妙なバランスで決められているんだなと思った。またフヅクエの説明やメニューが書かれているものも掲載されているけど、よかった。ウォームアップみたいな感じがしていたし、行きたい欲がさらに高まった、関西にはないのが悲しいな。
とか思いながら読み進めると3部はなんだか、うるうる来た。そこまでの意味を持たせて書かれているのではないと思うんだけど、1人じゃないんだぞ、みんな一緒に読書を楽しんでるんだという気持ちになった。
感想を言いあわない読書会も素敵だなと思った。
ただ、同じ本を黙々と読むだけ。SNSで読書会をやってるのを見て、いいなと思ってたけど自分は的外れな感想を抱いてるのでは?と考えてたりしたら、参加したいけどやめておこうと懊悩とする部分があったけど、この読書会はいいな。
誰かとしたいなと強く思ったな。うん、したい。
ここ何冊か読書にまつわる本を読んできた、なにか自分の中で満たされている気がする。言語化はできないけど何かすごくいい。
この良さは別に言語化しなくていいか、うん。
これにて感想終わり。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。