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コロナ後の危機を、日本はどう乗り越えればよいか? コロナ後に予想される8つの構造変化(米中対立激化、国と企業の債務肥大化、金融システム危機、非接触社会、手詰まりの財政政策など)を検証し、日本人がどう生きるべきか、多面的に考察。日本ならではの強みを活かして、未曾有の危機を変革のチャンスに変えるための指針を示す。
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Posted by ブクログ
なぜ共産主義が復活したのか。 1.モラルハザードは、AIの発達によって克服。 2.需要の読み違いは、ビックデータの活用により克服。 ポストコロナの時代に主流となるデータ付加価値の源泉となる経済の仕組みは共産主義と非常に相性がいい。 これらの主張は野口悠紀雄も同様なことを言っていた。 次の覇者は中国な...続きを読むのだろうか。
本書は、コロナ禍真っ只中の2020年に執筆され、ポストコロナ時代の経済変化を分析した一冊である。「格差拡大による反グローバリズム・ナショナリズムの台頭」や「サプライチェーンの再構築の必要性」 など、実際に起こった変化を予測していた部分も多い。一方で、「都市部の地価が大幅に下落する」 という予測は外...続きを読むれており、2025年現在も地価の下落は限定的である。コロナ後の世界を正確に見通すことの難しさを実感させられる。 ●中国経済の分析 本書で特に興味深かったのは、中国経済のバブル構造とデータ管理の優位性 に関する分析である。中国の不動産バブル崩壊はすでに現実のものとなっており、短期的な経済の持ち直しはあっても、中長期的には厳しい状況が続くと予測される。 一方で、中国の「データを制する者が覇権を制する」という考え方にも注目すべきだ。民主主義陣営ではデータは民間企業に帰属するが、共産主義の中国では国家がデータを一括管理する。この体制により、①モラルハザードの抑制(怠けた者が得をしない)、②エリート層の能力不足の補完 という、共産主義の長年の課題を解決している。 ●日本人の強み・弱み 本書では、日本人の特性についても鋭い指摘がなされている。 <強み> ✅ 社会の安定性が高く、サステナビリティに優れる ✅ 勤勉さ・繊細さが、世界一の技術とサービスを生む <弱み> ❌ 強いリーダーシップを嫌い、嫉妬深い傾向がある ❌ 付和雷同的で「熱しやすく、冷めやすい」 ❌ 論理的思考力の弱さと情緒的な意思決定 ❌ スピード感の欠如 ❌ 多様性の欠如 特に、「熱しやすく、冷めやすい」という特性は、著者の指摘の中でも印象的だった。例えば、2005年の「郵政解散」で小泉政権が大勝した後、2009年には民主党へ政権交代が起こる など、日本の政治の流れは短期間で大きく変わりやすい。また、戦時中は敵対していたアメリカに対し、戦後すぐに親近感を抱く国民性 も、この特性を裏付けている。 この「水に流す文化」は、人間関係を円滑にする上ではプラスに働くが、失敗の原因を十分に検証しないため、同じ失敗を繰り返してしまう要因にもなり得る。これは、ビジネスや政治の場において、長期的な成功を収める上での課題だと感じた。 ●まとめ ポストコロナの世界を見通すことは容易ではないが、本書では日本・中国を含む世界経済の構造変化について、多角的に分析されている。特に、日本人の国民性や、データを巡る世界の覇権争い についての洞察は、新鮮であった。
上梓からやや時間が経過しているので、現状には必ずしも合致しない。が、全体の方向性としては合っているし、そこに至るロジックからは学ぶべきところがある。
戦後最悪の不況をもたらしつつある新型コロナウイルス。それは今後、世界経済に劇的な構造変化を引き起こす。ポストコロナ時代に予想されるグローバルな構造変化を読み解く書籍。 新型コロナウイルス感染症が収束しても、“元の世界”は戻ってこない。感染症の拡大とグローバリゼーションはセットであり、近年の地球環境...続きを読む破壊の深刻さなどを勘案すると、今後も人類は様々な感染症に悩まされ続けることになる。 ポストコロナの時代には、以下の「8つのグローバルな構造変化」が起き、世界はそれ以前と全く異なるものに変わる。 ①株主の利益を重視する利益至上主義から、利害関係者や環境などに目配りするステークホルダー資本主義へ移行する。 ②格差が拡大し、分断が進む。この結果、反グローバリズム、自国中心主義、ナショナリズム台頭のリスクが高まる。 ③新型コロナウイルスをめぐる米中の対立が激化することで、資本主義と共産主義の覇権争いが先鋭化する。 ④新型コロナショックの反省を踏まえ、平時の経済性だけでなく、感染症拡大や気候変動など様々なリスクを考慮したグローバル・サプライチェーンを再編する動きが起きる。 ⑤金融緩和が長期化し、過度な債務拡大などの不均衡が蓄積することで、金融危機が起きる危険性が高まる。 ⑥大きな政府が指向され、財政赤字が深刻化する。そして財政政策と金融政策の境目が曖昧になり、両者の融合が進む。 ⑦感染症を避けるために、リモート社会(非接触型社会)が指向されるなど、産業構造に激変が起こる。 ⑧感染症に対して脆弱な「中央集権型システム」(都市への集中)から、「分散型ネットワーク」(地方への分散)への転換が進む。
熊谷氏の解説は、テレビを拝聴しても、書籍でも、非常に論理的でわかりやすいと感じています。 本書は、まず第1章で新型コロナとの向き合い方について述べられています。対策案として挙がる消費減税、所得補償、コロナ国債などについての意見がまとめられています。 著者が反対意見を持つ事柄についてはその理由を明...続きを読む確に述べています。政策を実行した場合のメリットデメリットの比較などを提示しています。これらが自分の意見を持つのに参考になります。 意2章では、SDGs、格差、米中対立などの8つの構造変化について解説。 これらを踏まえて、日本の強みと弱みを分析し、ポストコロナをどう生きるかのテーマにつなげているという構成になっています。 リズムよく読み進められるので、ページをめくるペースも軽快です。個人的には「あとがき」が一番面白かったかな。
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ポストコロナの経済学
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熊谷亮丸
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