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誕生25周年。トヨタの工場から世界中のスマートフォンへ。
日本発で国際標準になった稀有なイノベーション、50年の記録。
QRコードは1970年代初頭、トヨタの生産現場での「かんばん」の電子化をめざしてデンソーで研究・開発がスタートした。さまざまな技術的障壁や現場からの反発を乗り越え、1994年に完成する。その後の周辺技術、国際標準化への取り組み、オープンソース化、利用現場の開拓など、次々に主導する人物が交代しては進めていった。その後、セブン-イレブンや携帯電話、全日空、銀行ATM、駅のホームドアでの導入など、2000年代に入って利用者が用途を開発し、爆発的に普及していく。圧倒的な情報量(バーコードの350倍)、読み取り速度(Quick Response)とエラー回避、セキュリティ、小さい面積とデザインの自由度などもあって、他のコードを凌駕している。今や中国をはじめ、世界中の主要な電子決済手段にもなっている。2014年には、欧州特許庁が主催する「欧州発明家賞」を日本で初めて受賞した。本書は、関係者への取材を丹念なもとにQRコードの今日に至るストーリーと読み解きながら、トヨタ生産方式、スクラム型開発、両利きの経営、ユーザーイノベーションなどを同時に行った、日本発のイノベーションの稀有な事例として描き出すものである。
Posted by ブクログ 2023年04月09日
いまや目にしない日はないQRコードは、トヨタ生産方式に対応するために、元々トヨタの一部門から独立したデンソーにより生み出された技術。
QRコードが一般化したのは、中国におけるペイメントでの普及の影響も大きいため、日本の技術であることを知らない人も多いのではないだろうか。
この技術に関してデンソー...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年06月25日
以下の教訓は、組織間だけでなく、個人間でも役立つと思う。別の本で、自分を売り込むためには貸しを作る(信頼残高を貯める)ことが重要であると書かれていたのを思い出した。
●柴田彰氏の言葉:
・「委員会に積極的に参加し、委員長役を担い、自社のためでなく他社のためにも努力を惜しまないことで、いざというとき...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年05月30日
1つの技術が生まれ、世界標準となり、普及していくプロセスを追っている。全体的にデンソー万歳な論調になるのは、デンソー社からの聞き取りプロセスを考えるにしょうがないかと。そこをさっぴいても、非常に為になる本。国際標準化の工程でどれだけのカネが動いたのだろうか。。。 自動認識業界だと、RFIDやカメラ技...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年01月30日
たった一人の天才の功績ではなく、チームの総力戦で大成功を成し遂げた物語。
これは参考にできる点が多い。
平成の30年間、さらに令和時代の現在でも日本企業ではなかなか画期的なイノベーションを生み出せずに停滞感が漂っている。
今でも試行錯誤を繰り返している会社が多いと思うが、このQRコードの話はものすご...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年10月08日
QRコードがどうやって出来たのかが分かりやすく書いてある。
最初は工場で効率よく荷物をやり取りするにはどうしたらいいのか?から始まる。
荷物が動くと伝票が発生し、それを処理するのに時間がかかるので、どうにかできないか?荷物自体に情報をのせてはどうか?バーコードより情報を増やして読みとりやすくするには...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年07月11日
1971年、トヨタの「かんばん」をデジタル情報化する。
60桁以上の情報。
バーコードシステムの独自開発。
NDコード 3桁*21=63桁
1977年導入
CCDでスキャン セブンイレブンPOSにリーダー納入
2次元バーコード開発目標
200桁、ワンタッチ、即時、耐汚れ、生産物に印刷
...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年03月23日
すごく面白かったです。
QRコードが誕生した背景を知るだけでなく、本書からは、とことんこだわることの大切さが学べます。
若い方に、ぜひ読んで頂きたいです。
著者の著述がとても分かりやすい。
「後述する●●が」などと、読者が迷子にならないような気配りも感じられます。
物語としては、登場する関係者...続きを読む
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