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「人を殺す小説を書きてえなあ。」
どうせ小説を書くのならそんな小説がいいと、ぼくは常々思っていた。そしてかばんの中には、そんなぼくの「処女作」がある。そう、自分の「脳」を用いた自動執筆装置によって、ぼくはついに小説の作者になったのだ。
さて、どんな物語が出来るのだろうか。最初に登場したのは真っ白な髪をした美少女、妹のユキ。風呂まで一緒に入りたがる兄離れできない甘えん坊。ん? なんか萌え萌えしたラノベ的波動を感じるが、ぼくの小説に限って──。うぅ──。
意識を取り戻したぼくを、金髪美少女のかりんが迎える。
「あなたの小説について、先生がお待ちです──」
さっきのは夢? ぼ、ぼくの小説は──?
Posted by ブクログ 2023年04月01日
1巻完結。この作品を評するに"難解"を使えるほど読書力が高くないわたし。なので"難儀"な話しじゃった、と。チェーホフの『かもめ』の単語が出てくるライトノベルは他の凡百の作品と別次元のようでいて、妹✕幼なじみ(アキというこの娘とても良い)✕毒舌娘との絡みがラブコ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月07日
ラノベ・エロゲーでたまによく見る難解SFメタフィクション。優れている点としては、書き出しが非常によくて、興味が惹かれる。繭の表裏一体のメタ構造も分かりやすく、この類の作品でよくある、モヤモヤしすぎてイライラするのはあまりない。ただ、後半につれて個性が薄れていく、「まぁそうなるだろう」という平凡な結末...続きを読む
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