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人生の最終段階においては、医療の選択をするのが難しい。最先端の治療が必ずしも患者本人の価値観に沿うとは限らないからだ。ゆえに、家族も悩み、揺れる。患者を大切に思うからこそ、ケアの現場は混乱を深めることになる。本書では、日本老年医学会で臨床倫理を牽引する著者が、医療・ケアの現場を丹念に調査し、医療者、患者、家族の苦悩をすくいあげ、人生の最終段階における医療はどうあるべきか、その考え方を示す。老年医学と臨床倫理の知見を踏まえつつ、超高齢社会における医療とケアの役割を整理する。
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年09月08日
人生の最終段階の医療やケアの役割を論じた書籍。第6章「事前指示からアドバンス・ケア・プランニングへ」ではAdvance Care Planning; ACPを取り上げる。
ACPは患者本人が主体的に医療やケアを選択するための制度である。ところが、日本では最後をコントロールする権利ではなく、義務にな...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年03月06日
臨床倫理の立場から、医は死にどう向き合うべきかを考えてきた著者の本。
まず、改めて驚いたのは、食べられなくなった高齢者に対する、胃ろうなどの治療に対する医療者の意識が、2000年代はじめの10年間で大きく変化したこと(著者等の定量的な調査結果は貴重なものだ)。
2010年代、母の最期を巡って、介...続きを読む
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