Posted by ブクログ
2009年10月04日
漫画家としてのオリジナリティの模索も終了し独自性の固まった作風になった時期に描かれた作品の為、読後感は一定になっている。内容は、取り上げるテーマに寓話性を出した作品と、俗っぽい題材を取り上げた作品の2パターンに大別される。しかし、画風が良くも悪くも牧歌的なので、寓話性を出した作品だと「大人の為の絵本...続きを読む」的な印象を受けてしまう。「セクシーボイスアンドロボ」に代表されるような俗っぽい題材を取り上げたほうがこの漫画家は活きるのではないかと思った。作品全体として、現在のメジャー誌の人気作の魅力に対するアンチテーゼ的なニュアンスが感じられる。それもオルタナティヴなノリではなく「本来の漫画の魅力はこうあるべき」というような、真っ向から張り合うような打ち出し方だ。隙間産業ではない!というか。それに見合う魅力は「大王」のほうがあると思うが・・・