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Posted by ブクログ
面白かった。タイトルからてっきり警察内ののほほん部署の話かと思ったら、パイオニアとも言えるような業務で道を切り拓いてきた人の話だった。
人が死んだりするような事件ではなくても、人の心に、社会に、生物の命に、影響を与える事件に携わられていて、これもまた正義だと思う。
以前テレビで、犯行に使われる自転車特定のプロである警察官を見たけど、警察内では似たようなキャリアパスなのではないだろうか。
自他ともに認められるような優秀な人はどんどん上に上がっていけばいいと思うし、細かなことを突き抜けて進められる人材も必要。
お仕事ものエッセイのように楽しめつつ、自分のキャリアについても考えさせられる本だった。
読んでよかった。
Posted by ブクログ
絶滅のおそれのある動植物の密輸・売買事件などを捜査する警視庁生活安全部生活環境課環境第三係、通称「警視庁生きものがかり」に所属する「生きもの事案」のエキスパートである著者が、その携わってきた事件やエピソードをまとめている。
種の保存法などは知識としては知っていたものの、あまり警察と結びつけて考えたことがなかったが、警察の仕事にこのような「生きものがかり」ともいえる分野があったのかと、興味深く通読した。「生きもの事案」は、殺人や窃盗などと比べると地味な印象を持ちがちだが、それを取り締まることは、我々の生活の基盤である生物多様性の保護につながる非常に重要な任務であるということを感じた。また、様々な動植物が登場する「生きもの事案」の捜査のエピソードは、知的好奇心を刺激し、読んでいて普通に面白かった。
本書で紹介されている著者の仕事ぶりは、まさに「プロ」だな、と思わせるものがあった。著者の仕事の仕方やエピソードは、「生きものがかり」の仕事だけでなく、あらゆる仕事に役立つ普遍的なものが多いと感じた。特に、著者が「生きもの事案」を十八番としたように、仕事において、これだけは誰にも負けないという得意技を持つというのは、素晴らしいことだなと感じた。また、著者が動物・生物の専門家、動物園や植物園の担当者などと知り合いになり、ネットワークを広げていき、それを捜査に活かしていたように、自分の業務に関わる分野について、いかにネットワークを築き、いかにその分野に通じた人とつながるか、ということが大切だということを再認識した。
Posted by ブクログ
最近、小説を原作とする同名ドラマがあったので、これもてっきりその関連本かと思ったら、出版は放送後のようだがどうやら関係はないらしい。
主に希少生物の密輸や不正売買にまつわる捜査の経験の数々が綴られており、生き物好きの端くれとしては読み応えがあった。
被疑者たちはすべて仮名で書かれているが、ああこの犯人は多分あの人だなあ、等と推察しながら、またそれも踏まえて後半を読んでいくとさらに面白い。
まあ生き物の命に拘わるとはいえ、決して凶悪事件とは言えないこの種の犯罪を、前例がない中で検挙実績を積んでいくのは本当に大変だったろう。
まさしく一芸に秀でた捜査員だからこそ成せた業だとは思うが、やはりどんな仕事や組織であっても、結局最後に機能するのは"人"であり、決して構築されたシステムではないんだなあ、ということも同時に感じた。
いくらスキームが同じであっても、良くも悪くも属人的要素を排除して考察することはできない。
また、ちょっとユーモラスにさえ感じられる著者と被疑者たちとのやりとり等からは、ちんけな犯罪者といえども高度な知識と工夫を駆使して事を運ぼうとしているんだなあ、ということも分かって妙な感心も。
だけどちょっと手口の説明が詳し過ぎて、これを参考に悪事を企てようとする輩も出てくるのでは…?! と要らぬ心配までしてしまった。
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