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Posted by ブクログ
天皇陛下の職務は憲法に定められた国事行為と、公的行為、そしてそれ以外の私的行為って教わった気がしたんだけれど、実際にはようわかってないからとても興味深く読めた。
外国訪問って国事行為だと思っていたけど、よく考えたら憲法のどこにも書いてないから違うんだな。とか、陛下、職務多過ぎ!!とか。休みなさ過ぎ!とか。
そして、皇室が皇室であるために一番大事な宗教儀式は、宗教儀式であるが故に、公式には「その他の私的行為」となり、儀式のための人員は皇室が私的に雇用しているというのも、まあ、そうするしか無いのだろうけれど、本末転倒な感じも。
伝統(明治以前からの伝統と、明治以降の伝統)と政教分離を定めた憲法の間で、この先、皇室はどのように(これまでも形を変えながら存続してきた様に)形を変えて存続していくのだろう。
Posted by ブクログ
象徴天皇のあり方を学ぶための必読書。
憲法第一条に「国民統合の象徴」と定められている天皇であるが、普段どんな仕事に勤しんでいるのかは、余り知られていない。実情を知ると納得で、天皇の公務の多くは非公開の皇居内で行われており、一般国民がその様子を目にすることはない。故に、実際の天皇の働きと国民の印象とでは、随分乖離しているのではないかと感じた。
興味深く感じた点は、国事行為である、外国の大使・公使の接受である。新任大使から信任状を受け取る信任状捧呈式や、国賓の対応といった、外交面での働きが、今の天皇にとって最も重要な仕事であるように思われた。諸外国から元首と見做されている天皇だからこそ務まるといえるだろう。
今後も天皇制を残置し、積極的な意義を見出すには、この外交面での働きに価値を見出していくことが望ましいように思われる。兎角印象論や感情論で語られやすい天皇であるが、実情を知り、その働きを知って初めて天皇について論ずることが出来る。その意味で、本書は一読の価値がある。
Posted by ブクログ
著者は、産経新聞の元宮内庁担当記者。
天皇陛下は、去る8月8日に生前退位についてのお言葉を国民に向けて述べられ、その中で、「・・・何年か前のことになりますが、二度の外科手術を受け、加えて高齢による体力の低下を覚えるようになった頃から、これから先、従来のように重い務めを果たすことが困難になった場合、どのように身を処していくことが、国にとり、国民にとり、また、私のあとを歩む皇族にとり良いことであるかにつき、考えるようになりました。・・・天皇の高齢化に伴う対処の仕方が、国事行為や、その象徴としての行為を限りなく縮小していくことには、無理があろうと思われます。」と仰っている。
我々は、日々のニュース報道等の中で、天皇陛下が被災地を訪問されたり、外国の要人の晩餐会を催されたり、様々な公式行事に参加されたりすることを見聞きすることは少なくないものの、天皇陛下の毎日の仕事に想像が及ぶことはあまりない。
本書では、天皇陛下の住まい、皇室の構成に始まり、「天皇陛下の仕事」としての、執務(書類の決裁)、皇室祭祀(宮中祭祀)、儀式(新年祝賀の儀、親授式、親任式、認証官任命式等)、会見と引見、大使らへの鴨場接待、親書・親電、宮中晩餐会、外国訪問、三大行幸啓、各地へのご訪問、園遊会、皇居内での稲作などについて、詳細に取り上げられている。
今般表明された「生前退位」について国民レベルで議論を共有するためには、我々はまず天皇陛下が日々どのような行為をされているのかを知らなくてはならない。
2009年に出版されたものであるが、今まさに読まれるべき一冊と思う。
Posted by ブクログ
いやー、日本って陛下いないと全く回ってかない国だったんだなーと実感。
もちろん、それは決め事だから、回るように決めちゃえば回るんだけど、少なくとも現時点では法律の公布やら大臣承認とか大使への信任状とか全部陛下のお仕事。
むかーし、習った気もするけど、改めて知って、びっくり。
そして、昔から伝わる宮中祭祀がある一方で、結構最近始まったことも多いことにも驚き。
被災地訪問は昭和天皇は行なっておらず、現在の両陛下が始められた、とかね。
まぁ改めて考えると、天皇制の歴史は長いけど、象徴天皇制はごく最近だからそういうこともあるんだろうな。
なかなか興味深い本でした。
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