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剣豪・宮本武蔵と決闘をして有名な吉岡一門。その流れを汲む吉岡清三郎は、自分の腕を貸して活計にしている。こんどの客は、大垣藩江戸留守居役。四藩による対抗戦で、各藩が代表を一人ずつ出して戦うことになったのだ。仕合の場所は浦賀近くに浮かぶ小島。さて当日、待たされたあげくに、やっと現れたのは鎖鎌の男。伊賀流らしい。あとの二人の流派はまだわからない。そしていよいよ、巌流島ならぬ「四流島の決闘」がはじまった!
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Posted by ブクログ
奇妙な貸腕業をしている吉岡清三郎シリーズ第三作。 前作で完結?と思っていたので嬉しい驚きの続編。 しばらく江戸を離れている間に家は徹底的に破壊され、生意気で冷たい下女のおさえは嫁に行っていた。 再び貸腕業の看板を上げたものの、前作の戦いの後遺症でおかしな影響が出てしまっている清三郎。そのことは今後...続きを読むの商売、彼の生き方に何か変化を齎すのか、否か。 そう言えば前作でも本来の大望よりももっと小振りに生きていってもいいような考えに変化しかかっていたような。 おさえの代わりに転がり込んできた臨時の下女・瑞枝は非の打ちどころのない働きぶりだし女振りも良いし、さらに彼女は清三郎に傾きつつあるようで…。 でもやっぱり清三郎も読者も気になるのはおさえ。 さてどうなることやら。 吾妻同心との絡みもまだまだ続きそう。 今作もバッサバッサと人を斬っていくのだが、相手が悪者ばかりなので嫌な気持にはならない。 それに顔は怖いけれど、心の中はおさえの父・善兵衛と変わらない部分もあるし。 そう、『まあ、この男にもそういうときはある』。 最後のシーンは好き。
吉岡清三郎サンが悠々と勝ちを進めていくのを楽しむ小説。吉岡様には敵わないんだから、悪党どもはいちいちケンカを売らないように。
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