悪役令嬢は旦那様を痩せさせたい

はいあか / くろでこ

第二王子の婚約者戦争に挑んだ、気が強くまっすぐな性格の伯爵令嬢カミラ。しかし王子は別の令嬢を選び恋に破れたあげく、婚約者の手によって悪役に仕立て上げられた。国外追放は免れたカミラだが、その罰として醜く愚鈍で『沼地のヒキガエル』と噂される辺境の領主・アロイスと結婚させられる羽目になり――!?
小説家になろう発！不器用で感情豊かな悪役ヒロインが奮闘する、大人気悪役令嬢ストーリー、書き下ろしたっぷりで待望の書籍化！

• カテゴリ: ライトノベル
• ジャンル: 女性向けライトノベル
• 出版社: 双葉社
• 掲載誌・レーベル: Mノベルスｆ
• 電子版発売日: 2019年01月29日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 6MB

[かんな · ★★★★★]

不器用にまっすぐな令嬢の魅力

我が強くて、敵もつくりがちなヒロインカミラが、負けん気の強さだけを武器に奮闘する物語。優しく可愛らしい少女ではないけれど、どこまでも諦めない姿勢が愛おしいです。
マイナスからはじまった旦那様(予定)との仲はまだスタートラインに立ったところなので、甘さは期待できません。ただ、いきなり燃え上がる恋より、エピソードを重ねて近づいて行く方が好みなので、個人的には好感が持てます。
なお、元はWEBの無料小説ですが、ほぼ1章書き下ろしが追加されているので、書籍で購入する価値もあると思います。

[ふぢ · ★★★★☆]

悪役令嬢…？

主人公の悪役令嬢が嵌められた？そもそも悪役令嬢もので断罪されるのはよくあるけど、国外追放とかじゃなく辺境の領主アイロス(沼地のヒキガエル)との婚姻って嫌がらせの極値かもなぁと読み進めてみると、このアイロスも一癖ある人だったわ。
主人公のカミラはある意味真っ直ぐな人なのかもしれない。ただし見た目で損するタイプ。
黒髪ストレートで吊り目(ネコ目)のカミラは気が強くて言葉もキツいけど心が優しいテンプレテンプレ。
他の方が胸糞という所もよくわかるし、カミラをアイロスも頼まれたから面倒を見ているとか言っちゃってたし、王子争奪に負けたにしてもカミラへの処遇はちょっとひどいかなぁと。
見る方向変えたら勝ち取ったリーゼロッテのほうが余程悪女のような気がするわ。
1巻読んでも気が晴れなかったし、2巻を読むのに悩む。とりあえずカミラを応援したいと思うので☆は4で。
カミラみたいな子結構好きなのですよ。

[ブクログ · ★★★★☆]

悪役令嬢モノ。
断罪後、『沼地のヒキガエル』と称される公爵との結婚を命じられる。
ヒロインは気が強いが根は優しいタイプ。
序盤の逆境の描写に妙に力が入っていて、少し心が折れそうになる。
構成やそれぞれの関係性の描写はよく出来ていて引き込まれる。
書籍版が完結編まで出ていないのが残念。

[れれ · ★★★★☆]

勝手な憶測付きレビューです。

実際には悪役ってほど悪役ではないご令嬢の物語。
ただただ周りに悪役に仕立てあげられたようだ。
恋敵へ実際にした悪事もあるが、それらだって先に相手から仕掛けられた事をカミラはやり返しただけ。
なのに彼女が一方的に糾弾されて、追放された後も貶められる。
正直、その部分に関しては（言葉は悪いが）胸糞でした。
どれだけ頑張っても、どれだけ良い事をしてもどれだけ味方を増やしても、結局は関係していない人達に悪意を持ったデマを新聞という媒体で広められてしまうので、まったくスッキリはさせてくれません。

ただ気になったのが、某新聞記者が言っていた「自分達の会社（新聞社）には王家がついているんだ」という言葉。
なんだか、カミラを疎ましく思っていた王子が彼女を陥れたんじゃないかと勘繰ってしまいます。
初めは恋敵のリーゼロッテかとも思ったのですが、彼女はまだ王家の一員にはなっていないし。

ゲルダもアロイスだけに食べさせている濃い味付けの油たっぷり料理を「伝統だから」で押し通しているけど、アロイスが子供の頃の記憶を失くしている為に「嘘なんじゃないか？塩分過多で殺して、公爵家を乗っ取るきなんじゃないか」と、疑惑の目を向けてしまいます。
実際、どうなのか？

あと、２巻でのアロイスの自身の（欠陥箇所の？）告白がサイコパスの特徴が出ていて引きました。
「他人の考えは解るが、心（気持ち）が解らない」
だから、慮れないと？作者さん……マジですか？

アロイスに関してはもう一つ。
昔の記憶がないという事が引っ掛かっていて、もしかしたら幼き日のカミラがビスケットを食べさせた相手は王子ではなくアロイスだったのでは？疑惑が私の中に渦巻いています。
もしそうだったとしたら、カミラは初めから恋をする相手を間違えていた事になるし、どうなのでしょうね。

てっきり２巻で終わりかと思っていたら、謎もカミラとアロイスの仲も全く解決していなくて、まだ続刊を待たなければならない事に愕然としました。