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中学教師・祭戸(さいと)は、学院長からサイバー・エンジェルの仕事を命じられた。子供たちを守るため、ネット犯罪を監視せよというのだ。嫌々引き受けた祭戸だが、チャットの面白さにどっぷり嵌(はま)ってゆく。そこで出会った一人が危険な小児性愛者で、少女たちを狙っていることに気づく! 近くで起こった小学生失踪事件との関わりは? 祭戸のスリリングな犯人捜しが始まる。
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Posted by ブクログ
著者にしては珍しく非常にシンプルな作品。ファンにはもの足りないかもしれないが読みやすくこれはこれでよい。
ネット犯罪を防ぐためにインターネットを監視すサイバー・エンジェルへの参加を求められた冴えない教師・祭戸。 嫌々ながら引き受けた彼が、画面の向こうに観たものは? ネットの向こうに隠れた鬼を探し出す、祭戸の鬼ごっこの行方に手に汗、握る! あなたはそれでもログしますか?
内容としてもミステリとしても面白かったけど、主人公がPC初心者である事を意識しすぎて前半が説明に徹してるのがだれる。あと、横書きに抵抗が無い人向け。
まあ、内容としてはふつうです。 左開きで、横書き そして、本当のチャットのように書いてあるのが特徴的 現代っぽいかんじですよ。 携帯世代にうけるんですかね。
〇 概要 中学校教師・祭戸は、子どもたちをネット犯罪から守るため、チャットルームの監視役を命じられる。嫌々始めたはずのチャットだったが、次第にその世界にのめり込んでいく。やがて、小児性愛者と思われる人物を追い詰め、その家を訪れた祭戸が目にしたのは、同僚教師・宇江部の死体だった。ネット上の虚構と現実...続きを読むが交錯するサスペンスミステリ。 〇 総合評価 横書き文庫という装丁だけでも強いインパクトがある作品。扱われる題材はチャット、サイバーエンジェル、チャットボットなど、今読むと時代を感じさせるものばかりだが、2000年代前半のネット社会を切り取った作品として読むと興味深い。 主人公・祭戸は存在感があり、チャットにのめり込んでいく心理描写も自然。一方で、それ以外の登場人物は少なく、個性も薄いため、犯人候補がかなり絞られてしまう。 ネットサスペンス、叙述トリック、本格ミステリ、ホラー的な不気味さなど、様々な要素を盛り込んでいるが、どれももう一歩踏み込み切れず、中途半端な印象も残る。真相も意外性より納得感を重視したもので、読後に強く印象へ残るタイプではなかった。 読んでいる最中はかなり楽しめるが、ミステリとしての決め手に欠ける作品。ネットサスペンスとしては面白いが、ミステリとしては真相がやや弱い。総合評価は、ぎりぎり★3 〇 サプライズ ★★★☆☆ ネット犯罪の監視という仕事から、小児性愛者と思われる人物を追い詰め、その家で同僚教師・宇江部の死体を発見する展開にはサプライズがある。 しかし、登場人物が少なすぎるため、犯人候補が実質的に生徒の小波しか残らず、犯人当てとしての意外性は薄い。 また、作中にはゴキブリや猫を殺害する場面が描かれるが、この場面は宇江部の行動・回想だと思わせる叙述トリックとして機能している。ただし、トリック自体はあまり強く印象に残らず、効果も限定的だった。 あと一人か二人、怪しい人物が配置されていれば、ミステリとしての完成度はかなり上がったと思う。サプライズを狙う作品というより、サスペンスを軸にした作品という印象。 〇 熱中度 ★★★★☆ 山口雅也作品だが、読んでいて受ける印象は折原一作品に近い。「この物語をどう着地させるのか」という期待感があり、ページ数もそれほど多くないため、一気に読ませる力がある。登場人物が少ないこともテンポの良さにつながっている。 真相への期待を持たせる展開はうまく、読んでいる間の熱中度は高かった。 〇 インパクト ★★★☆☆ 横書き文庫という装丁はかなり印象的。チャットボットやネット犯罪監視という設定も、2004年当時なら斬新だったと思われる。しかし現在ではAIやチャットサービスが当たり前となり、設定そのもののインパクトは薄れてしまった。 一方で、宇江部の死体が発見される場面だけは強い印象が残る。作品全体としては、「チャットを利用したミステリ」というより、「時代を感じるネットサスペンス」という印象の方が強い。 〇 読後感 ★★★☆☆ 猟奇的な描写はあるものの、全体の雰囲気が軽めなので読後感はそれほど悪くない。かといって爽快感があるわけでもなく、可もなく不可もなくという印象 〇 キャラクター ★★☆☆☆ 主人公・祭戸は、ネットの世界へ少しずつ引き込まれていく姿がリアルで印象に残る。山口雅也本人を思わせる雰囲気も感じる。 一方で、叙述トリックの都合もあって脇役の人物像はかなり薄く、犯人候補も限られてしまう。作品全体が折原一作品に近い肌触りなのは、この人物描写の淡白さにも理由があるように思う。 〇 希少価値 ★★★☆☆ 山口雅也作品は全体的に入手しづらい印象がある。 本作もネット黎明期という時代性を色濃く反映した作品であり、今後さらに入手が難しくなる可能性がありそう。山口雅也ファンであれば、読んでおいて損はない一冊だと思う。
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