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2001年に船出した小さな総合書店「ブックスキューブリック」。素人同然で始めた本屋の旅は、地元・福岡の本好きたちや町の商店主を巻き込み、本を媒介に人と町とがつながるコミュニティづくりへと展開した。ローカルブックストア店主は理想の本屋像をどのように思い描き、歩んできたのか。独自の店づくりから、トークイベントやブックフェスティバルのつくり方、カフェ&ギャラリーの運営まで。15年間にわたる本屋稼業の体験をもとに、これからの本屋づくり、まちづくりのかたちを示す。
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Posted by ブクログ
本屋を始めよう、始めたいと思ってる人には必読。 著者だからこそ乗り越えた困難数あれど、本に対する姿勢や地域との接し方は参考になる以上。憧れます
本の学校で、大井さんがうきは市のMINOU BOOKSの石井さんと対談されていた。 この本のことは以前から知っていたけれど、長く未読のままであった。 西荻窪titleの辻さんの本を読んだ時にも思ったことだが、店主の思いのこもった小さな書店はとても素敵だ。
九州・本・社会のいずれかに関心がある人に全力でオススメ。 《読書に関して書かれた文章の中で今までに一番しっくりきたのが、イタリアの文学者ジャンニ・ロダーリの次の言葉だ。 「みんなに本を読んでもらいたい、文学者や詩人になるためではなく、もうだれも奴隷にならないように」 おのれの頭と体を使って自問...続きを読む自答することの大切さを、シンプルな言葉でこんなに見事に言い切った文章は、やはり文学者や詩人にしか書けないと感動した一文だ。》 《社会学者のレイ・オルデンバーグが、「サードプレイス」という観念を提唱したのは四半世紀ほど前になる。家庭と職場の間をつなぐ居心地のよい第三の場所が現代社会では重要であるとし、その成立条件をいくつか挙げている。書店に併設されたカフェで行われるトークイベントは、まさにこの「サードプレイス」の条件を数多く満たしているようだ。》 《本屋はその「三方よし」を地で行くことのできる商売だ。単に本を売るだけではなく、カフェを併設することで大人の居場所を作り、イベントで人をつなぐ、というように社会的な活動にまで広げている。お客さんとお店はもとより、世間=社会にいい影響を及ぼすことができる仕事なのだ。誰も彼もが大企業や役人を目指すのではなく、商売人を目指す人も増えてくればいい。そんなジャンルにもっといい人材がシフトしていくような社会になるべきだと思う。店を輝かせることによって、自分の個性を表現でき、町とつながっていくような生き方はいいよと呼びかけていきたい。》 《本屋というのはインフラのようなものだ。町に絶対なければならないものだと思っている。そんな草の根的なインフラを維持するための重要な拠点だ。》 《本屋を一冊の雑誌になぞらえれば、並んでいる本はそのなかのひとつひとつの記事のようなものだ。並べる本を変えることで、まったくちがうメディアを作り出すことができる。その意味では、本屋の選書・陳列は、一種の編集作業のようなものだ。もちろん読者が追いついてこないひとりよがりの編集ではまずいが、一般の人間の潜在的な関心と社会の様々な問題の接点を探る作業は常に続けていかなければならないと考えている。》
★★★2019年1月レビュー★★★ 本というものの素晴らしさ。 本屋が存在することの意味。 大切なことを改めて教えてくれる一冊。 『キューブリック』という福岡県にある本屋。福岡に住んでいたときにたまに行っていた。箱崎店のほうだが。当時から、居心地がよく品揃えにこだわった本屋だと感じていた。 ...続きを読む 小さな店だが、その「狭さ」こそが武器だという。 大型書店だと、たくさんの本をそろえることができるが そこを訪れた人は本を探すのに疲れてしまう。 しかし『キューブリック』は著者でもある店主が選んだ、本当に良い本だけを置いている「セレクトショップ」だから、訪れた人に「本との出会いの場」を提供できるのだという。 もし自分が本屋を開いたら、どんな品ぞろえにしようか・・・なんて夢想しながら読むのも楽しい。 そして本屋は、「文化の発信地でありまちづくりの中心になる」という考えは感動的、心から同意したい。 この本では、個人経営で頑張っている個性的な本屋の紹介や、オススメの書籍の紹介もしている。 荻窪の書店『Title』は近いし、一度訪れてみたいと思う。書籍では『就職しないで生きるには』というのが気になった。 本屋を開くためのノウハウ本として、出版業界の仕組みを知る本としても有効なのではないだろうか。
福岡の書店、ブックスキューブリックの店主、大井実さんの語る、開業からこれまで、今、これから。 ほとんど経験の無い状況から、名店と呼ばれる本屋になっていく過程が綴られている。 途中、大切にしたいコトバにいくつも出会った。 その度に付箋を貼っていたら、付箋だらけになった。 やはり、他の本屋さんの考えに触...続きを読むれるのは刺激的。
今年から読書をはじめ、本屋にもちょいちょい足を運ぶようになり、意外と面白い本屋さんがある事を知りました。 キューブリックさんにも行った事があったので、本屋さんについてもっと知りたくて本書を読みました。 出版業界や本屋さんは厳しい状況にあるものの、本書を読むと、本屋さんの仕事に興味が湧く人は多いの...続きを読むではないでしょうか? 読書は楽しいし、本屋さんに行くのはもっと楽しい!
著者の価値観に共感できるところが多かった。 本屋に興味がある人だけでなく、地域で小さな商売をしていきたいと考える人にははまるところがあるかも。 「地域と結びついて身の丈で生きる人生には、何ものにも代えがたい精神的安定感がある。」 ところどころ本の紹介もあり、ブックガイド的な側面も。また読書が広がりそ...続きを読むう。お店にも行ってみたい。
僕が好きな福岡の街の本屋。 小さくも温かく、そのお店には安心感とわくわくした興味が内包されている。 そこに行けば、自分の知らない新しい何かが待ち構えているような。 そんな感情を抱かせてくれるお店。 なぜ、店主がこの本屋を作ろうと思ったのか。 どうやってこの本屋を作ったのか。 そしてそこに関わる街...続きを読むの話、人の話。 この本を読んで感じたのは、このブックスキューブリックというお店は、何か一つの考えから生まれたのではなく、きっと様々なセンスのいい色々なものから影響を受けつつ、生まれ、そして福岡の街で育まれてきたのだなということです。 たくさんの人の生活に影響を与え、そしてたくさんの人たちに愛され、支えられるこのお店が、この先どのようになっていくのか、非常にワクワクしながら、見ていこうと思います。
以前読んだ『本屋がなくなったら困るじゃないか』の 企画元であるブックオカを主宰している方の本。 個人で本屋を始めるいきさつから、 地域の中に定着し広がっていく15年の記録。 読み進むのが大変なほど、みっちりと濃い。 限られたスペースの中に置ける本を選ぶことが、 そのまま店の個性になる。 可能性を広げ...続きを読むていくと、 雑貨やカフェやイベントなども、本屋の中に入っていくのも面白い。
福岡市けやき通りにある本屋さん。熊本長崎書店。本屋Ttitle。ウィー東城店、スタンダードブックストア。だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ。子どもの本屋、全力投球!ぼくは本屋のおやじさん。晶文社。アルケミスト―夢を旅した少年。ブックオカ。赤頭巾ちゃん気をつけて。
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大井実
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