生態系は誰のため？

花里孝幸

生息するプランクトンの種類や数で湖を観察すると、タフで豊かな生態系のようすが見えてくる。自然環境について、手前勝手な思い込みは捨てよう。人類が生き残るための、目からウロコの生態系論。

• カテゴリ: ビジネス・実用
• ジャンル: 学術・語学 / 理工
• 出版社: 筑摩書房
• 掲載誌・レーベル: ちくまプリマー新書
• 電子版発売日: 2018年08月17日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 5MB

[ブクログ · ★★★☆☆]

X上で誰かのおススメとして表示されたため手に取って読んだ。
内容はまず「生態系」と言われる言葉の意味、定義を丁寧に解説しており、その後、「生態系」がどのような特徴を持っているかを著者の専門である湖の研究・調査の事例を元に、わかりやすく解説している。
後半は世間の中で「生態系」が誤った理解をさせれているために発生している事象に対して、著者自身の意見を述べている。総じて、人間が印象論で環境に対して発言し、コントロールしようとしているか、半分憤りも含めて書かれており、私自身も普段から感じている違和感を言語化している。

[ブクログ · ★★★☆☆]

「生態系」とは？よく使われる言葉だけれど、何も考えずに使ってはいないか？
そもそも環境保全とは誰にとって都合の良い環境を保全することを言うのか？
様々な要因が複雑に関係しあって絶妙なバランスを保っている生態系は、私たち人類が知恵を絞ったところで代替の物を作ったり失った物を復活させられるという単純な話ではなく、ヒトの目に見えないところで他の重大な「環境破壊」をしているかもしれない。
さまざまな「環境保護活動」へ動き出す前に、よく考えるべきだ。今までなんとなく疑問に思っていたモヤモヤを分かりやすく説明してもらえたような本