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戦後の新たな才能を次々と世に送り出した編集者・坂本一亀は戦後日本に何を問うたのか?妥協なき精神で作家と文学に対峙し、〈戦後〉という時代を作った編集者の軌跡に迫る評伝の決定版。
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Posted by ブクログ
坂本龍一によく似ているという印象(父親なのだから、ほんとうは主客が逆だが)。名前も、一がついて亀と龍。どちらも爬虫類で、伝説にもよく登場する。 著者、田邊園子さんは、河出書房編集部で坂本一亀の部下として17年。その有無を言わせぬ指導を受けただけでなく、彼の一挙手一投足を見てきた。坂本一亀の人となり、...続きを読むその評伝を書くなら、彼女以上の適任者はいない。その歯に衣着せぬ物言いも、たぶん師匠譲りだ。 野間宏、三島由紀夫、中村真一郎、小田実、高橋和巳、真継伸彦、山崎正和、黒井千次、丸谷才一、辻邦生……(なぜか女性作家がひとりもいない)……をどのように世に送り出したのか。草稿を手直しする際にどんな応酬があったのか。坂本一亀がいなかったら、これらの作家の作品は少なくともいまの形では読めなかった(場合によっては存在しない作品もあった)かもしれない。 坂本一亀が亡くなったのは2002年、本書の出版は2003年。苦笑を押し殺しながらラフ原稿を読み、誤りは正したようだが、生きているうちの出版は許さなかった。
坂本龍一の死去でこの本を手にしたが、戦後文学史が書かれているようで大変興味深く面白かった。坂本龍一はこの父あっての偉大なアーティストだったんだろう。一読進めます。
坂本龍一のお父様は、熱く激しい編集者だった。 一人の小説家を世に送り出すということは ただの職業ではなく、ほとんど出産に近いと思った。
高橋和巳 埴谷雄高 野間宏 三島由紀夫など錚々たる作家たちの作品を手がけた坂本龍一の父親 一亀。 文学と音楽と領域は異なるが人間関係ではアノニマスながら自分の生きる分野ではまさしく雄弁に剛腕振るったクリエイターだったのだろう
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