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今、日本の多くの市区町村では、「住みやすいまち」を追い求めた結果、自己責任や受益者負担の原則が脇に置かれ、適切な受益者負担がなされないまま、表から見えないかたちで財政上のダメージが高まってきている。本書は、そんな現状を憂えた関係者の声なき声をもとに、住みやすいまちをめぐるさまざまな誤解や“不都合な真実”に光を当てる。
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Posted by ブクログ
都市開発が関わる街のエコシステムや住んでいるエリアの施設の立地を見るポイントが読むことで増えた。全体的に不安煽り目な書き口。
通常の住みたい街ランキングではそこまで踏み込まないであろうこと、例えば一見メリットと思えることでも巡り巡ってデメリットにもなるという両面性を指摘されており、興味深く読むことができました。自治体内の費用負担に関する公平性についての視点も盛り込まれていることから推測すると、著者はそれなりに経済学を勉強し...続きを読むたことがある人かもしれないな、と。またランキングで以前から気になっていた「横浜」について、投票者は(行政上の広がりではなく)特定のエリアをイメージしているのでは、との論を展開しており、ハゲシク同意しました。
住みたいまちナンバーワンに吉祥寺が選ばれているのは、実際の利便性よりも、住むこと自体、あるいはそれを自慢できる精神的満足度が雪だるま式に膨れ上がった結果。アンケートで回答した人さえも吉祥寺で物件探しをしているわけではない。実際、吉祥寺は繁華街であるが故に意外と物騒であり、刑法犯認知件数も高い。買い物...続きを読むには便利かもしれないが決して住みよい街とはいえない。本書は、名だたる住みたい街の不都合な真実にスポットを当て、行政のあるべき姿、また、真に住みやすい街とはいかなるものなのかを考えさせてくれる。
この現代、住みやすい街とは何かを解説する本。色々な気づきがあった。 一番の発見は、認可保育園の併設を売りにする新築マンションが増えているが、認可保育園は地域に開かれた保育園なので、必ずしも住民の利用が保証されているわけではないということ。所得などの制限を考えると認可外保育施設の併設の方がはるかにメリ...続きを読むットが多いという知見。 超高齢社会、IT社会の中、そもそも住みやすい街という概念自体が変わっていることを実感させられる。
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