トマト缶の黒い真実

トマト缶の黒い真実

小説・文芸
2,090円 (税込)

10pt

・「中国産」が「イタリア産」になる流通の謎
・「添加物69%」の現場
・腐ったトマトの再商品化「ブラック・インク」とは
すべてはトマト缶をめぐる真実だ。
…それでもトマト缶を買いますか?

トマトは170カ国で生産され、トマト加工業界の年間売上高は100億ドルにのぼる。だがトマト缶がどのように生産・加工されているかはほとんど知られていない。
中国、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカを舞台に、業界のトップ経営者から生産者、労働者までトマト加工産業に関わる人々に徹底取材。世界中で行われている産地偽装、大量の添加物や劣化した原料による健康被害、奴隷的に働かされる労働者などさまざまな問題を暴く。
世界中で身近な食品であるトマト缶の生産と流通の裏側を初めて明らかにし、
フランスでも話題沸騰の、衝撃的ノンフィクション。

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トマト缶の黒い真実 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    お店でよく見るトマト缶はイタリア製でも、トマトそのものは中国ウィグルで作られてきた! トマトピューレよりも、トマトがトマトのかたちをしたままで買いたくなった。

    0
    2025年12月24日

    Posted by ブクログ

    情報として読んだ本。
    とても身近なトマト缶の中身にゾッとした。
    イタリアや、中国、アフリカ各地でトマトやトマト缶がどんな風に作られてきたか。
    新疆ウイグルについても触れています。
    うちにあったトマト缶は廃棄しました。
    ぜひたくさんの人に読んで欲しいです。

    0
    2025年07月05日

    Posted by ブクログ

    トマト缶にまつわる真実の話。
    世界的な産地はおよそ三カ所。
    南欧、中国、アメリカ。
    このうち、中国とイタリアに焦点を当てている。
    ①中国
     元々国内でのトマト加工品の消費はほとんどなかった。余った土地と労働力でトマトの生産と濃縮をして、ほぼ全量を輸出していた。安かったことから、シェアが急速に拡大する。
    この濃縮トマト生産は利益率が低かったので、世界の主要メーカーは自社生産をやめて中国の濃縮トマトを加工して自社製品を作るようになっている。中国の3倍濃縮トマトを輸入して水を足し、イタリアの工場で2倍に変えてイタリア産として売られている。世界のイタリア産トマトは実は中国産という実態や、ラベルを変えるだけのOEM生産のため、ブランドが違っても中身は同じだったりする。
    また、原材料を中国から輸入し、加工してEU内で販売する場合は税金が高いが、EU内には公式には売ってないことにして脱税をしている。これにより、イタリアの真っ当なトマト農家が価格競争で不利になってしまう。
    さらに過剰生産により賞味期限が切れた濃縮トマトもでる。それらは低価格で中東とアフリカに売られる。既に腐敗して黒くなったものに、添加物を足し(材料には記載しない)販売する。それらの国は汚職と賄賂で、検査がないも同然なのでまかり通る。中国の生産現場はもちろん不当な搾取が行われている。
    ②イタリア
    過去、ファシスト政権時代に労働者を弾圧した。その名残として農業マフィアが今も暗躍している。イタリアのトマト農家に不法労働者を斡旋し、給料もろくに払わずに搾取する。そうやって作られたトマトがイタリア産として流通していく。不法移民と労働者への搾取、地元の農家への不当な競争。
    これ以外にもアメリカの生産における効率化や雇用の喪失(効率化と機械化)の話もある。グローバル経済が産んでいる搾取がなんなのか、とてもよくわかる。
    これらは当然そのようなトマトを買い付ける大手食品メーカーの責任を問うべきだし、公職の腐敗をやめさせるべきだし、規則を守らないものに厳しく罰則を与えて欲しい。
    この本の中では、腐敗トマトはアフリカに、となっているが、日本の国力低下により、日本にも来たらと思うと不安になる。消費者としては、高くても生産者が見えるようなものを買うべきだし、食品メーカーの原産地表示のチェックくらいはしようと思う。

    0
    2024年05月12日

    Posted by ブクログ

    オリーブオイルも、イタリアンマフィアのフロント企業のマネーロンダリングの道具となっていることを知っていたので、さもありなんと思った。
    しかし、オリーブよりタチが悪いのは、ウイグルも絡んでいること…
    もう2度とトマトの水煮缶を食べることはないかな…

    0
    2021年08月04日

    Posted by ブクログ

    食料品はついついまとめ買いをしてしまっています。
    トマト缶は以前は200円くらいしたと思うのですが最近は100円で売っているし、まとめ買いすれば1缶70円ぐらいにもなっています。
    こんなに安くていいの?という疑問もあったのですが、安いのはありがたいのでやっぱり買っていました。
    そんなところにこの本を見かけたので読んでみました。
    フランスのジャーナリストによる、トマト缶生産過程と流通のルポタージュですが、その問題点として資本主義の問題点、労働者搾取問題などの根本に話が及んでいます。



    まずは原材料であるトマトの収穫。
    トマト加工品と言うと、八百屋で売られる赤く丸く瑞々しい姿を思い浮かべるが、実際に使用されるのは加工に適した特徴を持つ遺伝子工学研究の末に人工的に生み出された「加工用トマト」。細長く堅く、水分を飛ばす作業を減らすために水分が少なく重くて実が詰まっている。収穫後にトラック輸送したり加工機械に入れても潰れない様に皮は分厚く堅く丈夫に作られている。

    世界に流通している加工用トマトの輸出国は、中国、イタリア、アメリカで大半を占めている。
    中国では新疆ウイグル地区にある巨大なトマト畑でトマトの収穫が行われる。
    ウイグル地区は、石油、石炭、天然ガス、石炭、ウラン、金といった天然資源を持つため、歴史的に中国やロシアの支配下に置かれたり、ほんの短期間独立したりしながら、現在では「新疆ウイグル自治区」として中国に併合されている。
    ウイグル自治区では、中国の兵団が管理するトマト畑で収穫し、加工工場で缶に詰め、その工場を動かすための天然資源も採掘できる。そしてこの広大な土地では軍事訓練も行う。

    ウイグル自治区でドラム缶に詰められた三倍濃縮トマトは世界中に輸出される。
    売り出す時には加工地を書けばよいので、フランスやイタリアで中国産三倍濃縮トマトを水で薄めて二倍濃縮トマトに再加工して売ったとしても「フランス産」「イタリア産」として販売できるというシステム。

    トマト加工会社として、アメリカの食品加工会社ハインツカンパニーの歴史が語られる。
    南北戦争や二つの大戦により、缶詰食料の売り上げは伸び続けた。アメリカ大企業の歴史は国家の発展の歴史でもある。
    ハインツカンパニーは一度もストライキが起きていない、家長制度により運営されたなど、アメリカ優良企業だが、その反面過重労働が行われて来たり、歴史を経て原材料は自社のトマト畑ではなく中国から購入した安いトマトを使用するようになった。

    イタリアでは、トマトはイタリアの発展を示すプロパガンダにも使われた。
    食品販売にはイタリアの四大マフィアが資金洗浄のために関わって行った。
    手配師たちが、国内求職者や移民たちに違法で仕事を斡旋し手数料を取る。

    賞味期限が切れたり衛生基準を満たしていないドラム缶詰め濃縮トマトはアフリカに輸出される。そのようなトマトを輸出しやすい国は、衛生基準が緩く、税関審査が厳しくなく、管理体制に不備があり、公務員が買収されやすい国々だ。
    メーカーは流通業者に安く提供できるために添加物を提案する。トマト缶詰にはランクが付けられるがそれは添加物の割合。添加物が多くなるほど安くなる。
    アフリカはかつてトマトを生産していたが、今では生産地としてイタリアやフランスの国名が書かれた中国産が出回っている。

    食料の多くは労働者が搾取されて生産されている。食品が高く売れたとしても、儲かるのは中間販売者であり農業生産者ではない。オーガニックでも原産地がはっきりしていてもそれは同じだ。
    世界各国多くのメーカーが出しているトマト缶の違いはパッケージデザインだけで中身の大半は中国の濃縮トマトを元にした加工品だとしたら、現在の流通とは「多様」「競合」「選択の自由」を提供しているようで、実際には一部の人間の利益のみ追及されているのではないか。


    …というように、”トマト”というなんだか明るい印象の野菜の売買を通して浮かび上がる現在社会の問題点の深さ。
    この本ではトマト缶に焦点を当てていますが、トマトに限らず自分が食べる食料、自分が使う用品すべてに共通する問題です。
    トマト缶が安い~と軽く買っただけなのに、深くて絡まった網目をさらに絡まらせる役目を担ってしまったような気分。。
    「商品を選択する自由もない」「オーガニックだろうが搾取は行われる」となったら何をどうしたらよいのか分からなくなってしまうのだが、安い~、に飛びつきただでさえ絡まった網目をさらに混乱させることはしないように気を付けていきたい…

    0
    2019年10月26日

    Posted by ブクログ

    中国は世界最大の濃縮トマト輸出国。新疆ウイグル自治区が加工トマトの最大の生産地でその労働力は労働改造の名の下で強制労働に支えられている。
    アフリカで売られるトマトピューレは添加物が70%以上。なかなか衝撃的なルポです。世界のゴミ箱という表現は心が痛い。

    0
    2025年02月03日

    Posted by ブクログ

    トマト缶の原料は、いつも見ている丸いトマトではなく、加工用の濃縮トマトかも知れない。
    2倍濃縮というのは、煮詰めて濃縮したのではなく、3倍濃縮に品種改良されたものを薄めたものかも知れない。
    原料のトマトは、貧困地域(新疆ウイグル自治区とか)で低賃金労働によって搾取されて栽培されたものかも知れない。

    何も気にしなければ、こうしたものを購入している可能性はありますね。需要があれば、供給もある。コーヒーのフェアトレードというのは認知されてきたと思いますが、トマト缶の世界にも同じような話があるのですね。
    スーパーで何気なく手に取るトマト缶の値段の差は、こうした背景があるということを知ること、行動を変えるきっかけにしていきたいです。

    あと、日本にはないと思うのですが、腐って黒くなってしまった「ブラックインク」と呼ばれるトマトが加工され、主にアフリカ向けに出荷されているそうです。そんなもん売るなよと思うのですが、品質不良でも買う人がいる世界もあるってことですよね。貧困は恐ろしい。

    0
    2022年07月06日

    Posted by ブクログ

    帯に書いてある「イタリアで出版禁止」の文言を見て、「全世界に向けて蓋を開けたのに肝心の場所で封をするってどうなの?」と一人ツッコミを入れた。トマト缶に限らず食料品の製造工程には生産者や工員の労働環境や添加物など何かしらの問題がついてくる。トマト缶に限って、今(と言っても刊行されたの3年前だけど)言わなきゃいけない「黒い真実」とは?

    落ち着いた語り口調だけど調査で訪れた場所や人々の様子を克明に描写してはって、写真が一枚もないのにページをめくる手が止まらなかった。ハインツ社の栄光から全世界に散財する忌まわしき生産過程に至るまでの大博覧会。

    思い込みが覆される時ほどゾッとするものはない。自分にそれが訪れたのは「加工用トマト」の存在を知った時だった。(本当に恥ずかしい事だけど知らなかった…)生食用とは別物でググってみたら確かに断面から違う。(トマト加工事業で有名な某日本企業のHPを参照)勿論実害はないのだろうけど、自分の無知さ加減+思っていたのと違う物を食べていたという事実にしばらく脳がフリーズした。

    本当の原材料の産地を考えたことがあっただろうか。加工用トマトを知っていてもここで中国が出てくるとは想像できただろうか。中華料理に使われているイメージがなくて中国がトマトの最大輸出国になっているのが謎だったけど、栽培や工場の現場に一大企業、何より広大な畑がウイグル自治区にあることが不気味度をMAXに引き上げた。もはや一つの国家に見えてきて、筆者は決死の(⁉︎)潜入を果たしたわけか。
    イタリアへの移民労働者が身を寄せているというゲットーの惨状は心をえぐられる…(イタリアなのにこんな想像を絶する生き地獄があるのかと)

    ‘18年当時から代わり映えしていなければ、子供も働かざるを得ないウイグルの畑から来た、あるいはイタリアン・マフィアが手を染めたトマト製品を今もどこかで口にしているのだろう。(おかげでイタリアで出版禁止の理由が薄っすら分かった)溢れんばかりの「黒い真実」、蓋を開けたらびっくりだ。

    0
    2021年12月11日

    Posted by ブクログ

    たまには小説を離れドキュメンタリーなどを読んでみた。
    普段目にする、手にする、食にするトマトペースト。大手スーパーに堂々と並ぶこれまた大手メーカーのトマト加工品の裏舞台を暴く、その取材の尽力には脱帽する。
    他国の技術は貪欲に吸収し、そして自国の技術は一切公開しない中国大陸の恐ろしい真実。
    この濃縮トマトの缶詰は氷山の一角で養殖ウナギやミルクパウダー、有害物質の検知でなんども問題になる食の安全を崩壊させる中国だが、決して中国そのものが悪いのではない。コスト重視、販売拡充、利益追従、安く売れればなんでもいい、そして安けりゃ安いほどいいという需要と供給が完全一致した市場が人権無視、安全無視の商品を生み出してる社会そのものが諸悪の根源。
    この本は最後に原料31%、添加物69%の中国加工業者を暴いたが、なにも中国に限ったことじゃない。日本でも産地偽造、賞味期限改ざん、破棄物再利用を当たり前にやっている業者などゴマンといる。そして安く買いたたく商社、安物買いの消費者がいる。
    この本を警鐘としたところで響かないのが現状だ。
    今、コロナウイルスで社会は騒然としているが、コロナウイルスなんて地球規模で考えれば大地に吹く一陣の嵐のようなもので目先に必死の人類の対応に辟易する。
    身に振る火の粉には必死なのに他は見て見ぬふり。喉元過ぎればなんとやら、だ。
    人の業は深く重い。人類ほど同類にやさしくなれない種族はないだろうね。

    0
    2020年04月15日

    Posted by ブクログ

    さて問題です
    濃縮トマトの生産と輸出の国はど~こだ?
    イタリア?フランス?トルコ?
    正解は中国でした~!
    「でもスーパーのトマト缶ってイタリアが多くない?」
    実はそれって…
    さてさて、トマト缶の恐ろしい真実を知って本当にその缶を買えますか?

    世界各国のスーパーに並ぶトマト缶
    農産物の加工品と思ったら大間違い!
    ラベルのトマトとは似ても似つかないトマトを使用
    中国産の濃縮トマトをイタリア産として販売する会社
    イタリアのトマトの収穫などで奴隷のように働かされる人々
    今やトマトは麻薬以上に利ザヤを稼げるアイティムに!?
    アグリマフィアたちが狙うトマト市場
    カポラーレとゲットーの存在
    さらに世界中が食いものにしようと狙うアフリカの市場
    中国の一帯一路を担うトマト工場
    腐ったトマト缶の輸出
    カポララートという労働者搾取システムに支えられた「自由主義」

    これを読んだらトマト缶は食べまい!と思うに違いない
    もちろんトマトケチャップやパスタソースなどの加工品も然り

    トマト缶には腐敗政治と添加物と現在の奴隷制度が詰まっている。

    0
    2019年06月05日

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