星を墜とすボクに降る、ましろの雨

藍内友紀

地球圏へと飛来する〈星〉を墜とす、機械の眼を持つ少女・霧原。彼女と孤独な整備工の神条は、お互いに惹かれ合うのだが……。

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: SF・ファンタジー / SF（国内）
• 出版社: 早川書房
• 掲載誌・レーベル: ハヤカワ文庫JA
• ページ数: 320ページ
• 電子版発売日: 2018年01月31日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 1MB

[ブクログ · ★★★★★]

星(隕石)を打ち落とすスナイパーと整備工との淡い恋。
ライトノベルのような初々しい恋愛とハードＳＦが絶妙に絡み合う。スナイパーは人工授精で生まれ、改造された目を持ち隕石撃墜に特化した人造人間という設定。
整備工は「森田式」と呼ばれる傑作眼球を作った元研究者で「森田式」を使う最後のスナイパーである彼女を守ろうとする。
守ること、其れはスナイパーを止めること。
しかし彼女にとっては死に等しいこと。
彼と彼女の葛藤がとても、とても切ない。
ラスト、二人は人と人との結びつき以上のものを選択してしまう。
すなわち「機械」と「整備工」。
う～ん。凄いエンディングだ。
これはハッピーエンド？それとも悲劇？
もしかして傑作なのでは？と思う此の一冊でした。

[ブクログ · ★★★★☆]

年がら年中（というか２４時間３６５日）地球に流星が降り注いで災害を引き起こしている世界が舞台。
地球に近づく星を堕とすために造られた、対流星スナイパーの少女と、彼女の装備をメンテナンスする整備工が恋に落ちちゃって……ていうお話。
少女と整備工が給料日にバーでビールを飲みピザを食べる（キスもしちゃう♡）シーンがすごく好き(//∇//)
もちろん、ハードＳＦな要素も満載で、流星を迎撃するための高エネルギー兵器「トニトゥルス」やスナイパーたちが暮らす衛星軌道上の迎撃基地「軌道庭園」なんていうのも登場してきて萌えるんだけど、スナイパーは人造生命なんで人権がなく、でも、人間と結婚すれば人間になれるという設定が切ない（ ; ; ）

[ブクログ · ★★★☆☆]

　ボクは最期まで星を撃ち続けていたい。星を撃って、星に撃たれて、星と溶け合って、死にたい。だってそれが、愛するってことだろう。
(P.57)

[ブクログ · ★★★☆☆]

SFであり、恋愛であり、人間くささを強く感じました。
ハッピーエンドでもないような、でもハッピーエンドのような。
トゥルーエンドのような。個人的にはちょっと寂しくなる作品。