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Posted by ブクログ
進化と理性は両方とも興味ある分野でこれまでも何冊か読んでおり、中にはその2つがはっきりとクロスオーバーした形で論じられているものも既にあったが、今回は帯の「戸田山和久氏推薦‼︎」のアオリに惹かれて思わず購入。本書は人間が「合理的」であることの意義を探り、「1)そのような性質がどうして我々に備わるに至ったのか」「2)時として過剰な合理性を呈してしまうのは何故か」の2点について、認知心理学、科学哲学、進化生物学等の諸分野を横断しながら考察したもの。
ダニエル・カーネマン "Thinking fast & slow" 以来、二重過程論についての一般向け書籍が多数出版されてきたが、本書ではそれら諸学説が簡潔にまとめられていて、これまで得た知識を再整理するのには役に立った。しかし逆に言えば既存の説を教科書的に紹介するのみで、著者なりの知見や新しい解釈の提示はあまり多くない。例えばジョシュア・グリーン「モラル・トライブス」と重なる記述が多く感じられたのも個人的にはマイナス。各章間に挟まれる「ボックス」にはもっと掘り下げて貰えると面白そうなテーマが提示されているのに、ちょっと残念。ただ文章は読み易いのでこの手の本を初めて手に取る向きにはうってつけかも。なお、表紙に人間の子供の写真が使われている理由は終章まで読むと明らかになる。
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