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世界史上最大の都市連合体として中世から近世にかけてヨーロッパ史に大きな足跡を残し、同時代の経済活動を語るうえで欠かせない「ハンザ同盟」の通史。中世ヨーロッパに特有の都市連合体はいかにしてヨーロッパ北部の経済圏を支配するまでになったのか。本書では、ハンザの盟主リューベクの 成立から説き起こし、やがて絶頂を迎えたハンザ諸都市の展開、その終焉までを描ききる。ハンザ史研究の泰斗による渾身の一冊。
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Posted by ブクログ
ハンザの通史を中心に、北西ヨーロッパにおける商業の発展と変遷、領域権力と都市との関係性の変化など、当該地域の中世理解を助ける内容が満載だった。新版に当たって追加されたリューベク以外の諸都市の解説や、文化面の記述も興味深い。
ハンザ同盟に興味がある方であれば楽しめる1冊。 私自身も、経済的な要請で発生した都市同盟が数百年も持続し、時には1国との戦争に勝利したということからハンザに興味を覚え購入した。 結果的にはハンザの通史の入門書として楽しめた。 ハンザの本である以上、どうしても盟主の都市リューベックが中心にはなるが...続きを読む、その他の構成都市についてもある程度触れられていたのも個人的には嬉しかった。 一番記憶に残っている一文は、 「何事であれ制度というものは没落に向かいつつある時が一番完備していることが間々あり、ハンザもその例にもれない。没落から立ち直ろうとする危機意識から意図的な機構整備がなされるからである。」という一文。 ハンザ同盟の最盛期は中世だが、組織機構は未発達で、ハンザの総会規則に違反した都市に対する罰則も徹底していないなど、とても緩かったようだ。 しかし近世に入り国家の影響力が強くなるに伴い、ハンザ影響力は衰退してしまう。 その対策としてハンザの機構や制度は見直されたようだが、結局は1669年のハンザ総会を最後に自然消滅してしまう。 この歴史的事実は、自然と上手く行っている際は複雑なルールをわざわざ設ける必要はないということ、衰退する際はいくら組織を整備しようとも、組織そのものが時代の要請から離れてしまうと、生き延びることが出来ないという事を示唆しているように感じた、
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創元世界史ライブラリー ハンザ「同盟」の歴史 中世ヨーロッパの都市と商業
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高橋理
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