大学生を教える著者が、いくら教えてもみんなが同じような間違いをする英作文の特徴としてどのようなものがあるかを挙げ、そしてその原因は中学校での教科書にあるとし、結局文法や語彙が制約されたり、ネイティブチェックが機能していない教科書の不自然で誤った英文を真面目に覚えた結果、大学で指導しても一向に英語が直りませんね、いい加減にしなさいよ、という感じの本。
過去から見た未来はwouldとか、willとbe going to、mustとhave toの違いとか、時制や仮定法、関係詞は高校英語をきちんとやれば気づくレベルのもので、冠詞とか代名詞とかは頭では分かっても自然に使うのは難しいというものが半分くらい。あと文法というよりも、論理が飛躍しているとか、内容面は気づかない人は気づかないだろうな、というものが後半に結構ある。
色々あるけど「日本人はsoが大好き」(p.90)というところで、I don't have an "iPad Air." So I want an "iPad Air" みたいな文のsoは変、というのは納得だった。というのは確かに生徒の英作文はこういうsoだらけという意味でも納得だし、そして因果関係はない、という点も納得した。あと同じところにveryの代わりにsoを使う人が多い、という話だけど、これはなぜなんだろう。それからitとthatの使い分けは、やっぱり説明するのは難しい。「大雑把に言えば、itを使ったほうが物事について一般的に述べることになる」(p.110)、「具体的な案について述べているので、thatが適切」(p.111)とか、後付けの説明になってしまいそうで、難しい。
ちなみにこの本で挙げられている「悪い英文」が載っている教科書で、おれが授業で使っていたのがあったが、特にp.137とp.138の例は、授業していてもツッコミどころとして気づかなかったな、という反省。
著者の本と言えば岩波新書が古典的名著となっているが、この本はあっという間に読めて、簡単な確認がサラッと出来て、なおさら中学校の教科書が題材なので、中学で英語を教えるなら読みたい本(けど、これらを知ったとしても、いざ生徒に身につけさせるとなるととっても難しい。でも教員が知らないことがまず大問題だし、一応読んだ方がいいんじゃない、という本。)(26/04)