善意で貧困はなくせるのか?――貧乏人の行動経済学

善意で貧困はなくせるのか?――貧乏人の行動経済学

マイクロファイナンスのパンフレットにきれいな女性の写真を載せると申し込みは増える? 検査を受けた人にお金を払えばHIV感染率は下がる? 貴重な善意を最大限に活かすためにはどうしたらいいの? ガーナ、ケニア、南アフリカ、インド、フィリピン、ペルー、メキシコ……理論と現実が一致しない途上国の複雑な世界にわけいって、そこから「クール」な答えを、次々と導き出している〈新しい経済学〉のいまを紹介。人間心理が陥りがちな落とし穴をやんわりと回避させるための後押し(=ナッジ)の手法をふんだんに盛り込み、開発経済学の新しい知見を一般向けにやさしく語ります。その新しさの特徴は、開発プロジェクトの「なにがうまくいって、なにがだめなのか」を社会実験ではっきり実証する点、そして人間の非合理性を考慮した新しい発想に基づいている点にあります。

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善意で貧困はなくせるのか?――貧乏人の行動経済学 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2020年08月29日

    開発経済学に関して、数式や経済学の理論などを用いずに文章で明快に解説されていて、初学者でも読みやすい内容だった。
    日常や仕事においても考え方が応用できそうな内容ばかりだったので、困難にぶつかった時はまた読み返したい。

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    Posted by ブクログ 2014年04月05日

    タイトルへの答えを言えば、”No”だろう。ビジネスの世界では、これから導入しようとする戦略などがどれほど有効か、効果があるのかよく吟味した上で実行されるが、開発の世界となるととにかくいいことだからやってみるということが多く、それでは本当に効果のある開発は行えないと指摘する。また、貧困国にくらす彼らも...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年09月08日

    現代には国際的な援助プロジェクトがさまざまに林立していて、それぞれが支援を求めています。ただ、営利団体と違って、こういった団体・プログラムが自らに課している評価や検証は甘いケースが多いので、その援助が実際に貧困層にどのような影響を与えるのか、投資対効果はどうか、持続可能なものなのか、そういったことを...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年11月15日

    行動経済学の本。
    求めてい内容よりややエッセー風だったけれども、それによって行動経済学への印象が柔らかいものへと変わった。

    「善意」は貧困をなくす必要条件だけど十分条件ではないということを再認識した。

    マクロファイナンスの内容が多めなので、それの実例を知る本としては優れているかも。

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    Posted by ブクログ 2017年01月12日

    開発における実践的な行動経済学を平易な文章で解説する。とても多くの示唆を与えてくれる。貧乏人の経済学とともにおすすめ。

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    Posted by ブクログ 2016年02月05日

    行動経済学の見地から途上国の貧困問題を取り扱っている一般人向けの入門書。難解な式はなく、事例が豊富で分かりやすい。タイトル以上に経済学。各分野の言及もあるけど、とくにマイクロファイナンスが多かった。「人間は理性的」から出発しない行動経済学は面白そう。
    澤田教授の解説も分かりやすい。日本のODAについ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年07月12日

    善意で貧困をなくせるのかー。よくユニセフの寄付募集など目にするが、貧困な人々が求めている支援、実情と支援側の思いにかなりの隔たりがあり考えさせられた。もちろん、金銭的援助によって解決することもあるが、善意で貧困をなくすことは、現実的には難しく本質的に必要なことを見極めることが大切と実感した。

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    Posted by ブクログ 2013年03月05日

    開発経済学、という初めての分野の本でした(あとがきで初めてわかりました)

    今まで、募金とかうさんくさい、と思ってなんとなく敬遠していた節があるのですが、貧困という状況をクリアに定義し、かつその状況がいかによりよく改善されうるか、ということがとても平易に記されていました。

    この本の題名に一旦の回答...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年08月08日

    タイトルが格好良すぎ。間違いなくこの分野は行動経済学が必要である。
    解説によると、開発経済学の一般向け入門書、新三部作として紹介している。
    この分野ではグラミン銀行創始者のユヌス氏が有名だが、本文中でのユヌス氏の言への反論が本書の主張を代表している。
    ユヌス氏は以下の通り言ったという。
    「私は、すべ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年07月06日

    ややタイトル詐欺。善意はあんまり関係ない。
    途上国、貧困層に対する援助やその評価方法に行動経済学といわれる関わり方が変革をもたらしている。そんな状況を解説している本。

    貧困層の行動原理はどのようになっているか。それは変えるべきか。どうすれば変えられるか。もっと効率の良い方法は。
    実際に現場で活動し...続きを読む

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