いけない草の町子

立原あゆみ

町子の母はストリッパー。級友たちの冷たい目の中で、町子は“いけない草”のことを思いうかべながら、孤独に生きていた。いけない草は光のあたらない場所でひっそりと咲く孤独の花。そんな町子に声をかけた少年、貴は、いつか町子に恋して結婚を申しこんだ。だが、町子は…。

• カテゴリ: 少女・女性マンガ
• ジャンル: 少女マンガ
• 出版社: 集英社
• 掲載誌・レーベル: 週刊セブンティーン
• ページ数: 188ページ
• 電子版発売日: 2016年04月01日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 37MB

[G · ★★★★★]

オムニバス。

1話目はタイトルの町子のお話。
町子は高校生で母親がストリッパー。
仕事柄か転校が多いのもあるがなかなか友達が出来ない。
でも今回は転校日の自己紹介で自ら町子が母親の仕事を喋ってしまい、初日から白い目で見られてしまう。

そんな中、クラスでも優等生でハンサム？な工藤に何かと世話を焼かれ、彼は純粋に町子に一目惚れだけど町子はストリッパーのシンママとの暮らしで幼い頃から苦労してきたので素直に工藤の気持ちを受け入れられず反発ばかりしていた。

この作品の良いところは、このような母親は普通男に依存していてネグレクト等で子供が可哀想だけど、この母親は単に踊ることが好きで一人娘も可愛がっていていつもイジメに遭っていないか心配しているし、娘も母親の職業に誇りをもっていて親子仲は良いし。
そして昭和だからなのか、仕事仲間の女性達も良い人でお互いに助け合っているし。
この工藤くんも素敵な人で2人には困難はありそうだけど一応ハッピーエンドで良かったです。

どの作品もなかなか良かったけれどもう一つ良かった話が、結婚を約束している2人がいて彼女には彼に内緒の過去があった。
生活のために昔スナックで働いていてお客さんと寝たりしていたという過去が。
２人の関係はそれまで順調だったが、結婚が決まり彼の会社社長が独身最後の羽伸ばしとして彼をスナックに連れて行くと、そこには彼女の過去を知る昔の仲間がいて彼に彼女の過去をペロッと話してしまう。

この社長も昔の仲間も嫌でしたけど、でもヒロインの彼女、とても良い子で自ら彼の元を去ろうとしたりします。心は優しく彼のことをとても一途に愛していたのでラストは感動しました。

＃ハッピー ＃切ない ＃感動する