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フレンドル公国に暮らすミリエルは「香料屋」兼「香り使い」の女の子。黒猫の姿をした精霊ミューの力を借りて花の雫の力を高めるミリエルの「香りの術」は体調回復、美容のためにと下町の人々の間で大評判!! そんなある日、突然の連行!? 連れていかれた先は、見目麗しき公太子セヴルスの暮らす白亜のお城で――!? ミリエルにかけられた、とある暗示が恋路(?)を阻む!? ロマンティック・ラブコメディ。
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Posted by ブクログ
王道だとは思うけれど、これ一冊では中途半端な終わり方。シリーズモノで次があれば、という期待をこめての★4つ。 話は端的に言ってしまうと、心を開くことの出来ない王子サマが、想わずも開いてしまう相手に会ってしまって…というところなのかな?シリーズ化して積みあがりすぎの問題をひとつずつ解決していってほしい...続きを読むものです。
最初は、自分の体調不良を治してもらうために「香り使い」のミリエルを自分の恋人としてそばにおいていたセヴルスが、だんだんミリエルに惹かれていって、最後は香りに操られたセヴルスのためにミリエルが身をひくって感じのお話。 敵となったヴィルヘルムがなぜかミリエルをセヴルスに会わさんがために店から連れ出した...続きを読むり、パレードの途中であと少し側に・・・って、最後が微妙な終わり方でした。 ミリエルの師匠も出て来てないし、続編が出るのかな?
“ミリエルは棚に並ぶガラスの小瓶の中からラベンダーとローズマリーを手に取り、栓を抜いた。きゅぽんとガラスのこすれる音が響く。 小瓶を注意深く傾け、中身を香炉の受け皿に一滴ずつ垂らしていった。 ミリエルの持つ香炉は真鍮製である。縦に長く、先端はとがっていて、下に行くにつれて丸みをおびていく雫の形。先端...続きを読む部が開くようになっていて、その中には小さな受け皿があり、ずんぐりとした下の部分に蠟燭を置く。受け皿の部分に水を注ぎ、そこに《花の雫》をたらして火で温め、芳香を楽しむのだ。 蠟燭に火をつけると、《雫》はしばらく湯の上をたゆたい、次第に集まっていく。それを見届けて、蓋になっている先端部を閉めた。 しばらくすると、温められた水が蒸気とともに《花の雫》の芳香をただよわせていく。 頃合いを見計らって、ミリエルは足元のミューに目くばせをした。その意を汲んだ黒猫は、音もなくカウンターに飛び乗り、二人の側にやってくる。 準備の整ったことを確かめたミリエルは、セシルに言った。 「こっちを見て」 目と目を合わせて、《術》に集中しようとした——その瞬間、チリリン!という元気のいい音と共に店のドアが開く。” 香りの効果辺りの設定が何となく曖昧だなぁと思ったり。 ヴィヘルムが呟いたミリエルの名前——ミリエル・ヨゼーファ・フォン・ノッテンハイム——が意味ありげすぎて気になる。 続編出るとしたら師匠出るよね多分。 “「ここにいる者達は皆、我々を恋人同士だと思っているんだよ。期待には応えなければ」 「なんの期待ですか!」 「うんと親密な光景を見たがっているってことさ。決まってる」 「そんな——」 「ひとついいことを教えてあげよう。恥じらってもじもじする態度は男をいい気にさせる」 「じゃあどうすれば——」 「つんと気取っていればいいさ。口説かれるのなんて慣れてるわって感じでね」 「む、無理ですーっ」 「まったく。いつまでたっても反応が初々しいな」 「うぅ...っ」 「そんな顔しないで。かわいいって言ってるんだから」”
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