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宮中を始め、高貴な人々が愛でてきた盆栽は、隠居の趣味の領域のものではなかった。文化としての盆栽を、名品の写真とともに、歴史はもちろん、形、見方、飾り方にいたるまでわかりやすくひもとく。
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Posted by ブクログ
盆栽というものについて知りたい向きには、過不足なく読みやすい、満足感の高い一冊。ここで言う「知りたい」は、「盆栽をつくってみたい」ではない。文化的な産物として、どう言う世界観、価値観を持ったものなのだろうかという興味である。
前々から盆栽がちょっと気になっていた。というのも、近世までの日本絵画に表されている樹木の姿というのが、決して自然なものではなく、人の美意識にもとづいて剪定された姿だからである。盆栽や生け花における「こういう姿が美しい」という感覚が、絵画表現における木や花の描き方に影響を与えているのではないのか? そんな考えがここ10年ぐらいずっと頭の片隅にあった。
しかし、である。本書には、「明治時代にも、中国の絵画手本『芥子園画伝』などが参考にされたという」などと記述されているではないか。
えええ、絵の方が先ですかっ⁈
ともかく、本書を読んだだけでは、鶏が先か卵が先かは判然としない。このテーマについては今後も引きずっていこうと思う。
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