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「ムーミンたちが本当はどのような生き物で、彼らの住む谷はどのような場所なのか、その答えはアニメは言うまでもなく、原作、絵本、いずれにおいても一切語られていません。もしかすると、私たちは今まで肝腎な問題を見落としたまま、アニメを見ていたのではないでしょうか。」(第一章より)
「原作をめぐっては、これまでも冨原眞弓さんをはじめ、多くの研究書や関連本が出版されてきました。しかし、ムーミンの世界は、読者それぞれが受け取ってくれればよいので、あえて趣旨を語らないという著者トーベ・ヤンソンの意向があり、その意向を尊重する研究者の配慮がなされてきました。そのため、あらすじをたどる表面的な指摘に止まるものが多く、原作の内容に踏み込んだ読解は、いまだに充分とは言えません。それでは、アニメの平穏な世界だけが記憶され、原作のユートピアは理解されず、あまりに勿体ないのではないか、と私は思うのです。〔…〕今回、私はみなさんに原作(児童文学)を読み解くことで「(原作の)再生後のユートピア」をお伝えし、さらに「(アニメの)省略されたユートピア」に隠された本当の魅力を知ってもらいたいと思い、文章にまとめてみました。」(まえがきより)
Posted by ブクログ 2014年05月28日
読書もまたひとつの《旅》であるとするならば、この本は著者による「ムーミン谷」への《旅》のいわばドキュメントであり、その足跡をたどることで、ぼくら読者もまた、べつの角度から捉えた「ムーミン谷」の新たな眺望を新鮮な驚きとともに手に入れることができる。
発端は、テレビアニメ「楽しいムーミン一家」を観て育...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年10月22日
副題の「孤児たちの避難所」に惹かれて借りた。原作を読んだ人なら誰でも、ムーミンシリーズは孤児や、どこにも居場所がなかった存在たちの話だと知っている。
なぜトーベ・ヤンソンはマイノリティたちの物語を書いたのだろう。子供の頃に無人島で子供たちだけで過ごした体験が彼女にどんな影響を与えたのか?敗戦後の厳...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年10月06日
最初にムーミンを知ったのは、テレビのアニメ。
ねぇムーミン こっち向いての歌と一緒に、頭の中にあのキャラクターが刷り込まれた。
次に児童書を何冊か読んでみたが、あまりイメージは変わらなかった。
英語の勉強を始めてから、ペーパーバックを何冊か読んでみた。
一番、違和感があったのは挿絵だった。
楽しいム...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年07月20日
ユートピアのように描かれているアニメ「楽しいムーミン一家」だが、原作の児童小説を読むとアニメとは違う印象のムーミン谷が描かれている。
原作では、距離のある登場人物たちの人間関係、度重なる自然災害による危機を通してユートピアができるまでが描かれていた。
原作から見えてくるムーミン谷とは…。
アニメもす...続きを読む
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