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表情を少しあらためて家康は言った。「憚りながら、徳川家には、いざとなれば、水火を厭わぬ五百ほどの勇士がおります。これが、わが家の宝といえば宝かと……」秀吉の表情は曇った――終生、豊臣秀吉が羨んだ徳川家康の家臣団。その筆頭ともいえるのが「徳川四天王」である。家康に采配を教えた酒井忠次、武勇で戦局を一変させた本多忠勝と榊原康政、そして、赤備えを率いた井伊直政……。本書は、そんな名臣たちの知略と武勇のほどを、新解釈を交えて活写した力作長編である。はたして四天王は、今川家に翻弄された草創期、強敵・武田家との死闘、信長・秀吉政権下の苦境、そして天下分け目の関ヶ原に至るまで、いかに家康を支えたのか……。
...続きを読むPosted by ブクログ 2020年09月24日
酒井忠次、本多忠勝、榊原康政、井伊直政、徳川家康を支えた四天王の物語。家康がまだ若く領国経営も不安定であり戦国時代なら主君に取って代わってもおかしくない状況の中忠次は家康を守り立てる。忠勝は家康の危機に常に最善の行動をとり直政からも一目置かれる。康政は冷静沈着で秀忠が関ヶ原に遅参し家康から面会を許さ...続きを読む
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