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高校教師の渡部が初めてゲイバーを訪れたのは、数年前に姿を消した友人・環が働いていると知ったからだ。だが環は渡部を突き放し、ゲイの自分と渡部の間に線を引こうとする。それでも渡部は店に通い、男の元教え子に告白されたことを相談するが……。yoco先生の口絵・挿絵を収録。
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Posted by ブクログ
佐田センセのお久しぶりな新作。1年前のは新装版でしたからね~ 同級生ものの「ボーダー」と、従兄弟同士の「揺れる境界線の上」の2作構成になっていたので、手に取った時には長編じゃないことにちょっとがっかりしたけど、リンク作になっていて意外にもソツの無い仕上がり。 今までの作品と比べたら、ライトでとっつき...続きを読むやすいかんじ。 とは言え、同性愛、禁忌性への偏見や嫌悪というセンセのいつもの主題は、今回もしっかりと読み手に投げかけられています。 ものすごく常識的に生きてきた高校教師の渡部が、自分の前から突然姿を消した元同級生の環と数年ぶりに再会した場所は、彼の勤め先のゲイバー。 同性愛というものを初めて認識した渡部は、とまどって不躾で失礼な言葉を口にして環に冷たくバッサリ一線を引かれてしまうんですが、それで逆に気になるわ意識してしまうわで、どんどん会いたい気持ちが止まらなくなってしまうんですね~ 冷たい態度の中に環の思いが見え隠れするベッドシーンが切なかったです。そんな彼にどう応えたらいいのかわからず、無粋な言葉を吐いてしまうダメな渡部も切ない…! 渡部の心情の変化がリアルに伝わってきました。引きこもりだった中原への言葉がほんとにステキでした。成長した! 佐田センセはしつこい執着攻がいつも怖いのですが、今回は諦めない気持ち?が功を奏しています… 褒めてあげたい渡部。 ゲイバーのママの信太郎への偏見も拭い去り、信頼関係を築けたからこその、希望が見える展開がよかったです。 「揺れる境界線」は環に彼女を作らせようといらん世話を焼いていた、ホモフォビアの佐々木がメイン。 嫌悪の裏に潜んでいた理由と心情が複雑です。 こちらは意外にもエロ的に濃厚で、気持ちは嫌だと思ってるのに、身体は裏切って快感を得ているという食い違いがツボでした。 ラブラブのいちゃこらな展開じゃなく、ちょっと複雑な恋人同士の心境がリアル感もって迫ってくるストーリーでした。 こういう路線キープで、次回作もぜひお願いしたいです。
同性愛に対する壁を破るまでがテーマとゆーか葛藤とあがきが良く書かれてます。特に2本目の佐々木。1本目の渡部は割とすんなり行っちゃいましたが佐々木のバトルは結構切実とゆーか現実的とゆーか。ホモ嫌いもいわゆる同族嫌悪ってヤツで気づくのに時間かかりましたねぇ。国見がヤバいです、佐々木ご執心すぎでおかしい。...続きを読む。(笑)。ただ甘いだけじゃなく苦味も残りますが、まあ楽しかったかな。
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佐田三季
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