男女別学で子どもは伸びる！

中井俊已

男女は、それぞれの特性に合わせて別々に教えると、驚くほど成績が上がる! 子どもを伸ばす「男女別学」の秘密と、家庭や共学校でもできる指導法を公開。「わが子の教育で後悔したくない」すべての親と、学校の先生に読んでほしい1冊。

• カテゴリ: ビジネス・実用
• ジャンル: 学術・語学 / 教育
• 出版社: 学研
• ページ数: 264ページ
• 電子版発売日: 2014年07月11日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 7MB

[ブクログ · ★★★★☆]

自分の子供が①自分らしくのびのびと学生時代を過ごしてもらいたい、②一生の親友となる友達を持ってもらいたい、③ぐんぐんと学力向上するような環境で学んでもらいたい、と考えている親御さんに勧めたい本。上記の希望をより叶えやすくさせる学校は、共学の学校よりも「男女別学校」であると述べる。これは、以下の理由から言える。

①なぜ「男女別学校」だと自分らしくのびのびと過ごせるのか？
・p67,68「自分が間違う姿、失敗する姿は、異性の前では見せたくないというのが、思春期にある普通の男女の意識だと思います。」→共学だと積極的に発言や質問をしなくなる。
・p94 「女子はリーダーシップを発揮できる。女子校ではリーダー的役割を男子に頼ることも譲ることもなくなります。」
・p178　浜尾実「私の体験では、女子校だけの学校にはつぎのような長所が見られます。
まず、学校のすみずみにまでみなぎる清潔感。教室はもちろんのこと、廊下から校庭にいたるまで、女の子特有のきめ細かな目がゆきとどいて、本当にチリ一つ落ちていないほどです。この清潔感は、そこで生活する女の子の心まで影響を及ぼし、少女の成長の一番大切な時期に、しっかりと精神的な清楚さを植えつけずにはおきません」

②なぜ一生の親友となる友達を「男女別学校」のほうが持ちやすいのか？
・p101 「一般に、女の子は男子と比べて真の友情を持ちにくいものです。とくに男女共学校では、女の子が男の子を意識するために、同性同士では互いにけんせいし合って真実の気持ちを明かさないことが多いのです。その点、女子だけの学校では、心の底までざっくばらんにさらけ出し、なんでも話し合えるようになるため、お嫁にいって家庭を持ち孫ができても行ききするような、終生の友が得られることが少なくありません。これは、女子校だけの素晴らしい特色なのです」
p101,102「女子だけに限りません。男子も同性同士のほうが気取らない関係は築きやすいものです。
実際男女別学校では同性の友達をつくりやすく、その友情が長く続くと、男女別学校出身者の多くが語ります。卒業後、各分野にそれぞれ進路が分かれても、同性ですから、連絡が取りやすいし、集まりやすいようです。」

③なぜ「男子別学校」だとぐんぐんと学力向上するのか？
p30 「女子は男子よりも聴覚が優れている。女子は小さな音にも敏感。教師が声を貼り上げれば女子には声が大きすぎて不快に感じるかも。」→男女それぞれに適した先生の声の大きさは異なることから、男女別学にしてそれぞれの適した声の大きさで授業をしたほうが生徒たちはより集中して勉強出来るようになる。
・p39 「短期記憶をするときに、男子は音韻メモリーよりも視空間メモリーに頼る傾向がある。できるだけ絵や図で表してあげるとわかりやすくなる。
女子は逆で、板書しながら話し言葉で説明を加えられたほうが授業がより効果的になる。」
・p226 「競争するのが好きな男子、協力するのが得意な女子」「男子は競争するのが好きです。女子は競争が激しすぎると人間関係にストレスを感じるのか、意欲をなくすこともあります。」
男女別で勉強すると男女それぞれに適した授業を行えるのでより効率的になる。

結論
自分の子供が①自分らしくのびのびと学生時代を過ごしてもらいたい、②一生の親友となる友達を持ってもらいたい、③ぐんぐんと学力向上するような環境で学んでもらいたい、と考えたときに「男女別学校」に通わせると上記の希望をより叶えやすくなる。