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Posted by ブクログ
全てを読み終えて、切なさと哀しみで胸がいっぱいに。
これしかなかった。そう頷けるけど、佐季のこれまでの人生を考えると、空しくやりきれない気持ちにさせられます…
読み始めはこんなに作中の人物に魅入られて、ひどくもどかしい気持ちになってしまうほど物語に入れ込むとは思いも寄りませんでした。読み進むうちにその危うさにはらはらして、何とかしてあげたいと思ってしまって力が入りっぱなし。
だって佐季も司も出会った時はまだほんの子供で、ただ苦しみから抜け出したかっただけだったんですよね。
絵に描いたような幸せが欲しかっただけの子供と、やさしい愛が欲しかっただけの子供。それを手に入れようとして重ねてきた罪の代償はあまりにも大きかった気がします。
ミステリーとしてもひけをとらない面白さでしたが、それを支えていたのはやはり心理描写のすごさだと思います。心情を深く鋭く描き出す上手さはさすがです。
特に美しいけれど残酷な佐季が、最後の最後まで大切にして隠していた想いが一枚の手紙に託されていて、これが一気に涙へと誘います。
司を手に入れようとして、何もかも手に入れたけれど、肝心の司とはどんどん距離ができてしまい苦悩する佐季の姿に涙。
美貌ゆえに、振り払っても振り払っても群がってくる欲望が絶えないのは、佐季の逃げることのできない宿命だったのでしょうか。
ずっと読んできて、はじめは佐季のことを魔性の男と思っていましたが、ふと本当の魔性は司だったのではないかと思い至りました。楽園の蛇が誰だったのか、と考えさせられます。
司は一見耐え忍ぶタイプに見えるけど、13年もの間秘密を守り続けてきた意志の強さがあります。薔薇色の頬の王子様に魅せられたのは佐季、そしてもう一人慧介もいます…
これから先、慧介が司の魂を救う存在になってくれる事を願わずにはいられません。
そして、流!!こちらはぜひぜひスピンオフをプリーズ。
Posted by ブクログ
三部作の最終巻。暗闇の中をひたすら破滅に向かって歩く二人に胸が締め付けられる。白夜行に似ているという展開は否めないけれどあの世界観をBLで読めたのは貴重。司と慧介の関係よりも佐季との幼い頃血と血を分かち合った唯一無二の関係に感情移入し過ぎてしまったので、あのラストは私にとってはバッドエンド。でもあれ以外ラストは考えられないし罪は償わなくてはならないけれど、佐季には何処かで生きていて欲しかった。最初は司には慧介という太陽がいてこれから歩く道を照らしてくれるけれど佐季には司しかいないと思っていた。でもいくら名前を変えても人生を変えても忘れずにちゃんと捕まえてくれる人が居たのだ。そんな流もまた佐季を追うことに執着し人生を狂わされた一人。惚れてると錯覚するというのは、あながち嘘ではないだろう。ずっとおまえの手を握ってやりたかったという言葉…これから先も彼の面影を追い求めて生きていくのだろうか。そんなスピンオフがあったら是非読んでみたいと思う。
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