Posted by ブクログ
2016年01月04日
「問題な日本語」の挿入マンガが大変おもしろかったので、半端なく期待値が高かったこの本。
しかし、身も蓋もなさが極まって、ちょっと身も蓋もなさ過ぎました。この「文学男子」を読んで、原典の文学作品を読んでみようと思う人はほとんどいないんじゃないかと思います。
冷静で、多角的な視点は著者の強みなのだけれど...続きを読む、そんなに気に入らない文学作品を取り上げないで、自分がいいと思う文学作品を取り上げれば?と思ってしまいます。
しかし、文学作品に出て来るダメンズ数多さぶらいける中でも、「舞姫」の主人公紹介は非常に説得力がありました。これで主人公に肩入れする女性は誰もいないでしょう。「舞姫」を名作と祭り上げたのは男性たちってことですね。
そうか、著者は「名作」と謳われる本にだまされるな、と、それが描きたかったのね。「文学男子」を読んで原典を読む気を無くさせられれば、著者の狙い通りなのかも・・・・。