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遊ぶのも、食べるのも、眠るのも。いつも一緒の一人と一匹。でも一茶君が生まれたとき、マルは心穏やかじゃなくて……。ミシガンの大自然のなか、ちょっぴりずつ距離を縮めていく二人を、お母さんだからこそ撮れる幸せショットと、柔らかな視線で綴ったフォトエッセイ。大人気ブログを元にしたほっこり連載、ついに電子書籍化!
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Posted by ブクログ
『ことばはいらない』の続編、というか姉妹編である。
前作はほぼ写真のみだったが、本作では母・ジョンソン祥子さんのエッセイが付く。
時系列的にはこちらの方が前に当たる。赤ちゃんである一茶くんが家族の一員となり、成長していく1年間が綴られている。
少し変わった毛色で凜とハンサムなマルは、赤ちゃん誕生の前からジョンソン家にいた先住犬だった。祥子さんは一茶くんの出産にあたり、マルが赤ちゃんを受け入れることが出来るよう、さまざま気を配る。
マルは「不思議な生きものが来たよ」とばかりに、やや警戒し、そして焼き餅を焼く。
少しずつ心を開き、赤ちゃんに近付いていく犬。
初めは怯え、だが次第に興味を持ち、仕舞いには犬を追いかけ回し始める赤ちゃん。
祥子さんのカメラは、一茶くんの表情はもちろん、マルの気持ちも的確に捕えている。日々、ふたりを見守っていることがよくわかる。
異国の子育ての心細い日々。
ミシガンの長い冬の後の短く輝かしい夏。
個人的にはこのあたりを綴ったエッセイにもとても共感を覚える。
スタイリッシュでかつかわいい。ほのぼのと愛にあふれた写真が満載である。
眺めていると、とてもしあわせなのだ。なのに何だか涙が出てしまうのだ。
このしあわせが一瞬だと知っているから。
一茶くんはやがて走り回るようになり、マルも後を追うだろう。野球に夢中になるかも知れない。それともサッカーかな? マルも試合に付いていくかもしれない。一茶くんの友だちとも楽しく遊ぶかも知れない。
それもまた、フォトジェニックなことだろう。
けれど。
めぐり来る夏は、去っていった夏とは違う夏。
一茶くんはやがて大きく成長し、マルは年老いて行くだろう。たくましくなっていく一茶くんをよそに、マルは静かな日々を過ごしていくようになるだろう。そして、いつかは別れが訪れる。
だからこそ、この瞬間がいとおしい。
そんな一瞬を封じ込めた、珠玉の写真集である。
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