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タイタンのメタンの海に何が存在するのか?
2005年1月、探査機カッシーニから切り離され、土星の衛星タイタンに降り立った着陸機ホイヘンスからの映像に、研究者は驚愕した。空にたなびく雲、河川の跡には液体の浸食によって角が取れた丸い石、赤道には砂漠が広がり、北極には液体を湛えた数千もの湖や海──まるで地球である。違うのは、タイタンに存在する液体は、水ではなくメタンだということ。
最新の探査によって次々とベールをはがされる太陽系天体の姿から、我々とは異なる環境に生息する地球外生命を、多くの研究者が真剣に考え始めている。本書は、その研究の最前線に立つ著者が、タイタンはもとより木星の衛星エウロパ、土星の衛星エンセラダス、さらには太陽系外の惑星まで、宇宙は生命存在の可能性がある天体に満ちていることを考証する。
Posted by ブクログ 2016年03月15日
最先端の成果を伝えようとする熱意がほとばしる。
太陽系内の生命探査に詳しい。タイタンだけではなく、エウロパ、エンセラダスにもかなりの紙幅を割いている。
大気循環、負のフィードバック、酸化、還元などの観点から生命が誕生する条件を考察。地球的でない生物による化学合成の在り方も示す。
・二酸化炭素に...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年01月27日
著者は若そうで(自分と同世代?)すが、
すごく読みやすかったです。
今までこの手の話は、
長沼さんのような生命系の研究者か
井田さんや田村さん、須藤さんのような系外惑星の研究者が
書いているのがほとんどだったのですが、
惑星科学者、しかも若手の新進気鋭の研究者が書かれたものは
初めてではないでしょ...続きを読む
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