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Posted by ブクログ
雨季になると巨獣リヴァイアサンの襲撃に悩まされる神聖カナム大帝国で、技術省高官が謎めいた死を遂げる。それが誰かに仕組まれた殺人であるとして捜査に乗り出したのは、変わり者の捜査官アナと助手で記銘師のディン。二人の活躍により無事事件は解決するものの、同じ手口で十人の技官が殺されていたことが判明する。ファンタジー世界を下地にしたミステリです。
科学や薬学の技術で人間の一部の能力を飛躍的に強化した「卓越者」たちが存在する世界。謎めいた魔法のようなアイテムも多々登場し、それほどここに詳しい説明がなされないのですが(単位などはまったく謎です)。しかしその世界観が読むうちに案外スムーズに馴染んできます。
体内から爆発的に生えた木に殺される、というインパクトのある手口に唖然。しかもそのシーンが目の当たりにされるところもあって、これは衝撃的でした。しかしどうやってそれを仕込んだか、というところなどは完全に本格ミステリ。特殊設定ミステリとしての読みごたえが抜群です。
現場に行かないアナの代わりに状況を記憶し伝達し、さらにとんでもない能力が徐々に明らかになるディンだけれど、何かを抱えているらしいのも読みどころ。アナとのバディとしての活躍も実に楽しいです。これ、続編も書かれているのですね。邦訳が待たれます。
Posted by ブクログ
#記銘師ディンの事件録 木に殺された男
ファンタジー世界におけるミステリは、その世界観が矛盾なく確立していないと、謎解きに説得力がなくなる危険性がある。でも本作にその心配は杞憂。骨太のダークファンタジーの舞台が用意されている。
そこに性格破綻した安楽椅子探偵と、完璧な記憶力を持ちながら、陰のある助手が活躍する王道のバディ小説の風格。
SF・ファンタジー好き×ミステリ好き×バディものが好きな自分にとっては、この上ないご馳走様なのだ。
本国では2作目が刊行済みでこの夏には3作目も発売予定。全5部作の予定とのことで、生きる楽しみが増えた。
#読書好きな人と繋がりたい
Posted by ブクログ
面白い。大当たり!
『ハイ・ファンタジー』+『サイバー・パンク』+『シャーロック・ホームズ』+『ゴジラ』(なんだこのバカっぽい煽り文句は)
でも面白い!
神聖カナム大帝国は、雨季になると東の海から姿を現す巨獣リヴァイアサンに悩まされている。辺境の町ダレタナで政府高官が不可解な死を遂げた。司法省捜査官助手になったばかりで、見たもの全てを記憶できる“記銘師”のディンは、変人の上司アナと共に捜査に乗り出すが…。
入念に創り込まれた『ハイ・ファンタジー』の世界観。独自の技術で“生体改変”された人々が、中世ヨーロッパ風のダークな異世界で捜査し、戦い、暗躍する。SF小説やダーク・ファンタジー好きにはうってつけの物語だと思います。好き。
「ここまで創り込んでおいて終わりはもったいないな」
…と思ったら続巻があるんですね。本書はアメリカでは2024年出版。2025年には続巻が出て、2026年8月には第三巻出版予定。著者は5部作を予定しているそうだから、早川書房さん!よろしくお願いします。
それと、本書タイトルは簡潔にして的確。良いタイトルだと思う。原題は『The tainted cup』(汚染された器)。ちょっと物足りない感じ。主人公であり視点人物名をタイトルにしたのは良い選択だと思います。次巻が出るのを楽しみに待ってます。
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