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Posted by ブクログ
長宗我部信親を主人公とした初の小説。
悲劇的な結末を迎えると分かっていても、なお爽やかに物語が動いていく。さすがは赤神諒。
戦国土佐、長宗我部と言えば四国統一を果たした当主・元親が有名だが、その晩年が不本意なものであったことはあまり知られていない。
原因は、次代を嘱望された嫡男・信親の早すぎる戦死。羽柴秀吉の九州征伐の先鋒として九州入りしたが、無能な長官の無謀な采配による討死であったとされる。
長宗我部信親が最後まで逃げずに踏み止まったのはなぜか。舞台は時を少し戻して、四国統一に邁進する長宗我部家と初陣を果たさんとする信親の姿から語られてゆく。
育ちの良さもあり、誰とでも仲良くなろうとし、その人柄によって仇敵とすら心を通わせる信親。
「友よ」
どんな相手でも、好きになったら友と呼んでよいのだ。
どこまでも眩しい人柄だ。
果たして彼が守りたかったものは、守れるのか。
友よ、と思うのであればもっと別の選択をしても良かったのに…と思うところはあるが、600ページもあることを感じさせないくらい、すらすらと読ませてくれる素晴らしさもある。
信親の生涯、楽しませてもらった。
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