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本書は、99年に逝去した北海道旭川の作家・三浦綾子氏の小説、エッセイより、生きる指針となる名言名句を集めた箴言集。よく知られているように、著者は敬虔なキリスト教信者であった。しかしその作品はキリスト教の枠を越え、多くの人々が日常で感じている「よりよき生とは」「理想とは」「社会正義とは」「エゴイズムの克服とは」といった問題について言及し、多くの共感を呼んだ。本書の見出しにも次のようなフレーズが並ぶ。「人は皆、奇跡的な存在である」「華やかに生きている人でさえ、孤独なのだ」「生きることは権利ではなく義務である」「男と女が魅き合う強烈な力」「『差別』や『いじめ』のない教育」「『思いやり』と『優しさ』の本質」等々。三浦文学の根底にある精神の自由と祈りは、北海道の過酷な風土に鍛えられた者たちのみがもつ優しさと、北海道の歴史の浅いゆえの心の自由さによるものだといえよう。あらゆる苦難を希望にかえる言葉230編である。
...続きを読むPosted by ブクログ 2016年07月21日
氷点、塩狩峠、天北原野、泥流地帯、北国日記などの三浦綾子さん(1922旭川~1999 享年77)の「人間の原点」(2001.8)を読みました。心の荒野を生きるため、病める時も、愛と絆の重み、結婚そして夫婦として、現実を行きぬく知恵、教えることと育てること、神とともにある日々の7つの章で構成されていま...続きを読む
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