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Posted by ブクログ
アニメ「鬼滅の刃」の全編再放送が始まり、1巻から読み返している。原作を余すところなく忠実に描いているアニメ。原作がいいから、アニメもおもしろいと頷ける。大正時代に鬼退治という今までになかった設定。なかなか死なない鬼を人間が倒し、鬼になってしまった妹を人間に戻すというストーリーラインが一貫していて、炭治郎の成長が一から描かれていることに魅力を感じる。1巻だけでも、だんだんと炭治郎が強くなっていくのがわかり、そこに何か技の名がついてるぞと興味が湧く内容になっている。鬼殺隊の最終選別が終わり、これからが本当の戦い。
これだけ世界的にもアニメがヒットしたのは、原作に忠実に描きながら絵がグレードアップしているからだと思う。ufotableがすごいのは、「空の境界」から知っていた。きれいな絵と音楽がマッチしていて、梶浦由紀の音楽も好きだった。原作の「空の境界」を見事に描ききっていたのに、原作やアニメのファンにしか知られていないようで残念に思っていたが、鬼滅でufotableの真骨頂が発揮されているのが嬉しい。
アニメは立志編から柱稽古編まで再放送され、その後に無限城編第一章までTVシリーズを放送し、第二章の劇場版が公開と勝手に思い込んでいます。まだまだしばらくは鬼滅で楽しめそうです。
Posted by ブクログ
残酷さと優しさが同居する、人と鬼の物語
舞台は大正時代。炭を売って生計を立てていた心優しい少年・炭治郎は、ある日、家族を鬼に襲われるという惨劇に直面する。唯一生き残った妹・禰豆子も鬼に変えられてしまい、人としての心と鬼としての力の狭間で苦しむ存在となる。炭治郎は禰豆子を再び人間に戻すため、鬼を討つ剣士の道へと足を踏み出す。そこから彼の過酷で温かい旅が始まっていく。
本作の魅力は、冒頭の炭治郎一家が襲われる残酷なシーンに凝縮されている。温かく幸せだった日常が一瞬で崩壊し、禰豆子が鬼に変わってしまう。その衝撃から物語は始まるが、ここで提示される「鬼になっても家族である」という矛盾が最後まで物語を貫くテーマとなっている。炭治郎が妹を守りながら、人としての姿を取り戻させようとする姿勢には、単なる復讐劇にとどまらない深い愛情がにじんでいる。
炭治郎という主人公像も特徴的だ。少年漫画の定番であるルフィや悟空のような破天荒さはなく、最初から大人びていて落ち着きがある。時には「もっとはしゃいでもいいのでは」と思わせるほどだが、その真面目さが物語全体のトーンを引き締めており、重厚なドラマを支える柱になっている。
典型的な少年漫画的な明るさや奔放さを期待する読者には少し物足りなく感じるかもしれない。
さらに注目すべきは鬼の描かれ方だ。本作の鬼は単なる悪役ではなく、かつては人間だった存在として描かれる。鬼に堕ちるに至った悲しい経緯や、人間としての未練が丁寧に描写されるため、読者は「討たなければならない存在」でありながらも、完全に憎みきれない複雑な感情を抱くことになる。これによって敵味方の境界線が揺らぎ、物語はより深い人間ドラマとして昇華されている。
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