流れのほとり

流れのほとり

小説・文芸
935円 (税込)

4pt

3.5

1931年の夏、麻子たち一家は、炭坑技師である父さんの赴任地、樺太の奥地に向かいます。柳蘭の花咲く北の原野を汽車でゆられていったその先に、麻子を待っていたのは、きらきら光る川でした……。幼いころの作者の目に焼きついた北の自然と、子どもたちの生活を描いた回想の物語。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    児童書 / 児童文学
  • 出版社
    :
    福音館書店
  • タイトル
    :
    流れのほとり
  • タイトルID
    :
    20115771
  • 電子版発売日
    :
    2025年01月30日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    15MB

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流れのほとり のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    再読。祖母の蔵書を譲り受けたもの、1976年発行、初版。
    レビューというか、物語の本質とは関係無いところばかりの自分語りになっちゃいます。長くなりそうな予感。
    私の父は終戦を樺太で迎えました。当時4歳。玉音放送の記憶があるそうです。
    主人公の麻子のお父さんが働いている三井鉱山が掘っている石炭や「つつみ」で流される木材は、敷香の街に送られます。
    昭和22年に亡くなった祖父は、王子製紙の社員だったそうなので、作中の人絹パルプ工場とは祖父の働いていたところなのでしょう。
    樺太での生活(恐らくは厳しい自然との闘いでもあった)や、それでも祖父が生きており幸せだった頃のことを思い出しながら祖母はこの本を読んだのだろうと思います。
    私がこの本を祖母から譲り受けたのは、たぶんこの本が発行されてから10年くらい経ってから。祖母は、タイミングを見計らって私にこの本を渡したのだろうなと今になって思いました。小学校高学年になった頃から、終戦後、逃げるように樺太から引き揚げて来た時の話や、祖父の兄弟の話を何度も聞いた記憶があります。家族のルーツを私に伝えるために、その一部としてこの本も私に渡されたのでしょう。
    今になって読み返してみると、見栄っ張りで浪費癖があり、女性問題もあって樺太に来ざるを得なかった麻子のお父さんや、それでも従うお母さんに、子供の頃とはちょっと違う発見(共感ではない)もありました。
    まだ戦況がそれほどシビアではない時期のまま終わっているので、終戦後の混乱やそれにまつわる苦労は描かれていないけれど、それはそれでいいのかもな、とも。
    「おとなしくなりたくない」終章で主人公の麻子が決心する場面に今回はとても共感しましたが、実は全く覚えていませんでした。麻子たちの日々の生活の描写はところどころ記憶に残っているのに。
    見返しに、祖母の名前のゴム印が捺してあったのを、多分前も気づいていたはずなのに、今回見つけてはっとして涙目。
    祖母が亡くなって丸四年が過ぎました。
    ―――
    これ文庫版の書誌でした。私の手元のはA5版のソフトカバーです。
    ―――
    2013/05/09追記 芋づる式に思い出したこと。
    祖父が昭和22年で亡くなった時は40歳そこそこで、今の私より若い年齢で祖母は4人の子供を抱えた未亡人となりました。
    祖父の転勤で樺太、それより前には朝鮮半島のどこかで暮らしたこともある祖母は、引き上げの混乱や父たちの子どもの頃のこと、祖父の兄弟の話はたくさんしてくれたけど、自身が祖父が亡くなったあとかなり苦労した、そのことを愚痴めいて話すようなことは一度もありませんでした。
    手に職もない、お嬢様育ちだった祖母は、祖父亡きあと、幼稚園教諭の資格を取り、定年退職する頃には市立幼稚園の園長先生でした。
    祖母のこと、作中の麻子、みどり、お母さんのこと、同じ女性としての人生も考えてしまいます。

    0
    2013年05月09日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    梨木香歩さんのエッセイに何度も出てきたので、懐かしくなって再読。
    私は北方民族の物語への興味から、北方民族の人たちの文化や生活を学び始めたので、麻子が時に現実に直面して、怯える姿がわかるような気がした。自分も北方へ行ってこんな現実に出逢ったら恐ろしいと思う。ましてや小学生の麻子には。
    物語も北方の少年たちを描いた「ちびっこカムのぼうけん」や「ヌーチェのぼうけん」のような明るい基調はなく、麻子の視点で当時の生活がリアルに描かれていく。
    「つつみ」に巻き込まれて命を落としたり、氷の穴に吸い込まれて行方不明になる幼い子供。タコと呼ばれる人たちが奴隷のように扱われる様や、結核など病魔に侵されること。恐ろしい山火事。
    麻子は穏やかな川の流れや木々の木漏れ日、ひだまりの光などに思いを馳せ、物語もよく読む、とても感受性が豊かな子だ。それだけに、目の当たりにする現実の恐ろしさにいつも怯え、涙をためる。子供なりの劣等感も普通にあるし、子供ゆえに気づけない大人の事情に傷ついたりもする。子供の麻子の視点を、大人の作者が外さないまま、真実を描いていくゆえに、残酷さがかえって際立つ。
    物語は家族とともに樺太にやってきた小学二年生の麻子が、きょうだいや友達とともに成長し、町の女学校へ受験に行くところで終わっている。
    麻子が感じていた「女の子だから」という理由で許されなかったことを、神沢さんはのちにカムやヌーチェになって思い切り描いたのかもしれない。

    0
    2023年03月08日

流れのほとり の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    児童書 / 児童文学
  • 出版社
    :
    福音館書店
  • タイトル
    :
    流れのほとり
  • タイトルID
    :
    20115771
  • 電子版発売日
    :
    2025年01月30日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    15MB

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  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
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