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リーダーシップ論はもう古い。組織を効率的に動かし、成功に導くには「フォロワーシップ=部下のあり方」こそが必要。理想的なフォロワーとしての「参謀」をキーワードに、この本を読んだ方が上司を組織を動かし、変えていくメソッドを「伝説の海将」と謳われた元・海上自衛隊海将の伊藤俊幸が教え尽くす。前著『リーダーシップは誰でも身に付けられる』を全面的に「部下視点」で改訂したもの。
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Posted by ブクログ
軍事は自分の興味のある分野だったので、同様の題材の本の中で最も楽しく読めました。 紹介するフレームワークやノウハウは民間企業でも実践できる内容でありながら、著者の体験談や歴史上の事例が軍事を中心としていておもしろかったです。
組織改革を行うにあたり、組織を構成する8割のフォロワーの在り方にメスを入れた方が圧倒的に効果的という観点から、フォロワーシップについて書かれた本です。 大変面白かった。なぜ面白かったのか? 現実的な内容だったからだと思います。 オススメの理由は、以下備忘録記載。 ⚫︎理性ある服従 言われたことを...続きを読むこなすだけ=服従はするが、理性に欠けた状態 上司を上司と思わない=理性はあるが服従しない状態 クリティカルシンキングが大事。 ⚫︎正しいフォロワーシップとは 批判力と貢献力が、高い協働者を指す。 ⚫︎使命の分析と意図伺い そもそも何のためにそれをするのか。 わからなければ意図を聞く。 ⚫︎高い人格 廉恥 人として恥ずかしい行動をとるな、恥を恐れて卑怯な真似はするな。 真勇 正しいと思うことは臆せず行動する。 礼節 リスペクト。礼儀だけではなく節度を持て。 ⚫︎正論=正義の落とし穴 正義は勝つではなく、力があるものが勝つ。 感情は理性をいとも簡単に上書きする。 ⚫︎自分たちのプロジェクトだ、ステークホルダーに対してのホウレンソウ、巻き込みをサボった。 ⚫︎信頼関係の構築、それは踏んではいけない地雷がなにかを知ること。自分の意思があるかないか。 ⚫︎ボスマネジメントをしよう。ボスを ツールに。機能的に考える。 ⚫︎五省 至誠に悖るなかりしか(不誠実なことはしなかったか) 言行に恥ずるなかりしか(言動に反省すべき点はなかったか) 気力に欠くなかりしか(気力は十分だったか) 努力に憾みなかりしか(努力を惜しまなかったか) 不精に亘るなかりしか(怠けることはなかったか) ⚫︎ちょっと一手間をかける。 10の仕事であれば、11。
参謀ロジックにこだわる。 結論と根拠を先に述べる。何が目的で何が手段か何が結果で何が原因なのか、それらを全て言語がかつ構造化かつ数値化することが参謀には求められます。 この情報過多の時代、情報整理のコツはまず分けることです。そして、それらの情報を重複させないような工夫が必要です。 その組織の最高...続きを読むの頭脳を目指す。 例えば一般社員に求められるのはロワーマネジメント、すなわちテクニカルスキルといったものです。実務能力や専門知識を高めるといったことがそれに当たります。しかし、ミドルマネジメントといった中間管理職になると、ヒューマンスキルが求められます。それはコミニケーション能力が傾聴能力はもちろんのこと、協調性も求められます。 そして幹部と言われるトップマネジメントはコンセプチュアルスキル、すなわち概念化能力が必要になってきます。それは業務の本質を見抜き置き換える能力等がそれに当たります。
再読。 初めて読んだ時は1年前。自分の仕事に疑問を抱いた時に読んだ。 立場が変わってから読むと、また気づきがある。今回一番心に残ったのは最後の法の部下とのエピソード。後輩の成長度にあわせ、ここまで自分に出来ることをやりきれているのだろうか…まだまだ自分に出来ることはあるんじゃないかと思わせてくれた...続きを読む。 この本を読んだ時に 経済学者 アルフレッド・マーシャルの 「cool head but warm heart 」という言葉を思い出した。 仕事はひとりでは出来ないもの。だからこそ、人のあたたかい心は絶対必要。でも、戦略を練り、実行し、人がついてくるためには、冷静に現状を分析できる頭脳が必要。どちらも欠かせないもの。
「理性ある服従」が基軸。 「礼節」「連絡・相談・報告」「テクニカルスキル・ヒューマンスキル・コンセプチュアルスキル」がビジネスに必須。 「組織においては上司の指示は絶対である」といった昔ながらの考え方がなかなか通用しなくなっている。服務規律の理解が不十分な点も一つであるが、個人主義や人権意識の高ま...続きを読むりから、部下世代は仮に自分の能力不足であっても理解できない上司の指示を素直に聞けなくなっている。仮に業務に必要な指示であっても言い方ひとつで気分を損なうこともある。 かくいう私自身も上司の指示に反感をもつこともあり、「どうすれば苦手な上司であっても、業務の指示を素直に聞き、的確に理解することができるのか」と言った問題意識をもっていた。「気持ちよく」聞けた方が結果もよいものになるだろう。 自衛隊という特殊な組織に属したではあるが、筆者は「理性ある服従」が必要であると説いている。理性をもって服従するという考え方。斬新で腑に落ちた。ここには、対人関係で必要な「礼節」も自然と含まれる。この気持ちがあれば、「連絡・相談・報告」も容易にできる。組織で働く者のエッセンスが詰まった良書である。
リーダーシップの重要性が大きく求められる中、リーダー的な性格でない私にとって、「フォロワーシップ」という言葉にピンと来た。 内容を読んでみて、正に自分が目指せる人材像だと、キャリアイメージが明確になった気がする。 今まで、リーダーになりたくないがために、仕事に対して後ろ向きだったけれど、フォロワーシ...続きを読むップを備えた部下=参謀として頑張りたいと、仕事に前向きになれた。 仕事始めの時期に読めて良かった。 リーダーになりたくないけど仕事は頑張りたい人におすすめ。
これまでフォロワーシップの本は数冊読んだが、その中でもずば抜けて満足度の高い一冊だった。 上司には上司の役割、部下には部下の役割があり、それぞれが機能しフォローすることで目的を達成するためのチームになる。って言葉は拍手したくなった。 ※これを本当に自覚・認識して状況を観察したり物事を考え行動できてい...続きを読むる人は少ない気がする。 リーダーシップの考え方も視野が広がり、言語化が進んだ感覚がある。 良きリーダーは良きフォロワーだと思うけど、最強のリーダーは状況により一般的なリーダーシップとサーバントリーダーシップの引き出しを起用に使い分ける人だと思った。 とは言え、リーダーに選任されたり候補に上がるための最短ルートは圧倒的な業績だと今も思ってるし事実だと思う。(定量で全て把握し、評価できる) サーバントリーダーシップはハードル高いなー。 でも、ありがたいことに言語化されてるからどんな能力が必要かわかりやすい。 俺的バイブル認定だな、こりゃ。
リーダーを支える部下として、組織を動かし成功を導くための本。 組織の大半は部下で構成されている、かつチームのリーダーも更に上位組織の部下であるため、ほぼ全ての組織人にとって重要な知見だと思います。 大切だと感じたところにマーカーを引いていったら、マーカーだらけになりました。 ※校正レベルの誤字...続きを読むが若干多いですが、内容には影響ありません。
参謀の教科書 才能はいらない。あなたにもできる会社も上司も動かす仕事術 著:伊藤 俊幸 部下自ら頭を使い、積極的に上司の意図を理解し、上司に意見を述べたり、働きかけたり、補佐したりできる部下のあり方のことを「正しいフォロワーシップを発揮した状態」もしくは「理想的なフォロワー」という。 組織を劇的...続きを読むに変えたいなら「リーダーのあり方」で悩むのではなく、8割のフォロワーのあり方にメスを入れたほうが圧倒的に効果的である。 本書の構成は以下の6章から成る。 ①参謀は「最強の部下」である ②提案力 科学的思考をしよう ③提案力 最高のブレーンを目指す ④対人力 組織で生かされるには「礼節」が必要 ⑤危機管理能力 プランとプランニング ⑥正しい参謀がよきリーダーになる 誰もがリーダーでもあるが、それよりも誰もが部下でもある。 そしてその部下のあるべき姿・必要能力・スキルが本書で説明されている「正しいフォローシップ」であり、「理性ある服従」等分かりやすく、ユーモアに富んだ表現で説明されている。 リーダーである前に部下であり、基礎的な力はむしろ「フォロワーシップ」に詰め込まれており、それが出来てこそ、リーダーにつながり、リーダーとしてもその根底を理解出来ていなければ、良いリーダーシップを発揮することはかなわない。 言葉遊びではなく、心にまで踏み込んだ魂のフォロワーシップが非常に分かりやすく、穏やかに熱く説明されている。今一度、重要視すべきはリーダーシップよりフォロワーシップであることを痛感した一冊。
これからの時代に必要なのは、命令を待つ人材ではなく、使命を読み取り自ら動ける“参謀”。参謀に求められる三大能力は、提案力・対人力・危機管理力。エレベーターピッチのように短時間で要点を伝える訓練が、論理的思考と伝達力を磨く。言葉にできるのは思考の6割、聞き手が理解できるのも6割。情報は想像以上に伝わら...続きを読むない。 仕事を受け取った際に最も重要なのは「使命の分析」。目的=到達点、目標=実現の通過点、手段=具体的アクション。意思決定の基準は「適合性・可能性・受容性」。とくに適合性、すなわち使命と行動の一致が最も重要。迷った時は、結論に至るまで考え抜いたかを問う。 参謀の本質は、上司の意図を汲み、かみ砕いて形にする力。航空自衛隊では「意図伺いしていないお前が悪い」という文化がある。命令の背後にある意図を分析・咀嚼・実行する力が求められる。役職が上がるほど必要なのは、実務スキルではなくコンセプチュアルスキル。概念化し、別の言葉や例に置き換えられる能力。経営者同士の異業種交流も、視点の転換と応用力強化の場となる。 現場からの正しい報告と進言がなければ、危機には対応できない。それを可能にするのが「心理的安全性」。普段から「そもそも」と問い合える関係性が土台。 アイデアは、問題意識の強さと日常の観察力から生まれる。アンテナを張り、ある日突然、異なる事象が結びつくことで視界が開ける。 最も重要なのは礼節。ドラッカーの言葉にもある通り、礼節なき人材はいかに能力があっても組織を腐らせる。廉恥、真勇、礼節を柱に据え、知(戦略・思考力)、情(感情理解・共感力)、意(目的意識)のバランスをもつ人材こそ、変革の中核を担う。
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伊藤俊幸
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