「させていただく」の使い方 日本語と敬語のゆくえ

「させていただく」の使い方 日本語と敬語のゆくえ

990円 (税込)

4pt

「させていただく」は正しい? 現代人は相手を敬うためでなく、自分を丁寧に見せるために敬語を使っていた。明治期、戦後、社会構造が変わるときには新しい敬語が生まれる。言語学者が身近な例でわかりやすく解説。

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「させていただく」の使い方 日本語と敬語のゆくえ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年12月25日

    身の回りに溢れた「させていただく」を敬語の変化、意識の変化から探る本。統計もしっかりしています。言葉は常に移ろいゆくものですがこの言葉もまたその過程にあるのだなと感じました。面白くためになる本です。おすすめ。

    「させていただく」も敬意漸減が生じているとしたら次にくる敬語はどのようになるのか?その点...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年04月19日

    ■「敬語の欠陥」とは謙譲語がなかったり、へりくだった表現が作れなかったりすること。具体的には「帰る、使う、参加する、変更する」などのように「お…する」を使って謙譲語が作れない場合があること。そのようなとき動詞に「させていただく」をつけるとへりくだる言葉が作れる。
    ■「させていただく」を平和に使うため...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年01月10日

    違和感を覚える人も多い「○○させていただく」について(自分も場面によっては強く違和感を覚える)、語用論の観点から分析している本。

    著者が以前に出版した学術書の内容を非専門家向けに噛み砕いて解説しているため、内容の妥当性を保ちつつ、非常に読みやすい。

    敬語に遠隔性と近接性があって、これらの調節の自...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月01日

    「させていただく」使用の理由や歴史的経緯について。著者はこの言葉について中立的あるいはやや肯定的な立場で説明している。文法とか元々の意味から言葉遣いを考えるというよりは、今よく使われているのは理由があるからだ、という立場。させていただくというのを、文法的に謙譲語だと言うのでなく、使われ方からもはや丁...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年04月25日

    言葉は生き物。変わっていく。今空前の(?)「させていただく」ブームかな。
    全て間違いではないが、聞いていて違和感があるものがある。しかしそれも時間がたてば普通になるのかもしれない。

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    Posted by ブクログ 2022年06月25日

    1990年代から拡大した「させていただく」という敬語。
    それがどのような背景で広がったのか、言語的に何を意味するのかを追った本。
    「『させていただく』の語用論」という本を新書むけにリライトしたものであるようだ。

    私にとって勉強になったのは、敬語の体系の整理。
    いわゆる伝統的な敬語の体系(尊敬・謙譲...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年02月23日

    よく耳にし、意識せずに使用している「させていただく」という表現と背後にある敬意漸減という語の宿命と、それに対応する話者の対応としての敬意のインフレ。
    「させていただく」の本来的な意味の要素であった使役性、恩恵性、必須性が、使用とともに任意的なものになり、その最先端がおのののかの「しっかり整わせていた...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年11月29日

    中身は語用学という言語学分野の観点からの真面目な敬語論で、なぜ「させていただく」が便利に多用されるようになったかを解き明かしていく(決して「させていただく」の「使い方」の本ではない)。著者の考察には結構「なるほど」でした。
    また、日本語の敬語分類がかつての3種(尊敬語、謙譲語、丁寧語)から最近は5種...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年02月17日

    読みやすいが中盤の調査セクションは読み飛ばした。させて頂くが他者の視線を意識した言葉であるのなら、インターネットへの言及は欲しかった。誰もが自由に発信し、同時に批判される時代のリスク回避がさせて頂くの本質だと思う。

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    Posted by ブクログ 2023年01月21日

    ●=引用

    ●1990年代に「させていただく」の使用が拡大してきた背景には、もちろん「させていただく」が使いやすいという積極的な理由もありますが、それまで使われていた「いたします」「お~する」「させてくださる」「さしあげる」に敬意漸減が起こり、使いにくくなったという消極的な理由もあります。図8が示す...続きを読む

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