盲目の梟

盲目の梟

ブルトンが絶讃した狂気と幻覚の手記

ペルシア語文学史上に現われた「モダニズムの騎士」による、狂気と厭世に満ちた代表作を含む中短篇集。「人生には徐々に孤独な魂をむしばんでいく潰瘍のような古傷がある」——生の核心に触れるような独白で始まる「盲目の梟」。筆入れの蓋に絵を描くことを生業とする語り手の男が、心惹かれた黒衣の乙女の死体を切り刻みトランクに詰めて埋めにいくシュルレアリスム的な前半部と、同じ語り手と思しい男が病に臥しての「妻殺し」をリアリスティックに回想する後半部とが、阿片と酒精、強烈なペシミズムと絶望、執拗に反復されるモチーフと妄想によって複雑に絡み合う。ドストエフスキーやカフカ、ポーなどの西欧文学と、仏教のニルヴァーナ、イランの神秘主義といった東洋思想とが融合した瞠目すべき表題作と、さまざまな傾向をもつ九つの短篇に加え、紀行文『エスファハーンは世界の半分』を収める。解説=中村菜穂

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盲目の梟 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    題名がかっこいい。私は中高生くらいの時にNHKの動物番組で梟を見てから梟大好き。アイコンも梟です。

    イスラムの男性中心社会で女性の立場の低さは苦しい。しかしヘダーヤトの書く男性だちは社会的地位が高く女性を殴りつけたりするくせに、なんとも情けない。女性だって反撃する。(しかし失うものは女性の方が大き

    0
    2025年07月31日

    Posted by ブクログ

    盲目の梟 サーテグ・ヘダーヤト 批評

    美しい文章を紡ぐ才能を持つ人の数は少ない。それは恐ろしく貴重な才能で、幸運にも持ち合わせた人は、表現の世界において抜きん出た成果を生み出す。そして選ばれし者の中でもさらに特別な人間は、世界中の人々を魅了し、いつまでも読者の心に残り続けることを許される。

    サー

    0
    2025年11月09日

    Posted by ブクログ

    初めて触れたイラン文学かもしれない。文化風俗に上手く想像できない部分がありつつも、楽しんだ。特に巡礼のある種の滑稽さを描いた『赦しをもとめて』が印象的だった。

    0
    2025年08月24日

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