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「お姉ちゃんが苦手だったから」と主人公が回想するシーンに一気に鷲掴みにされました。ものすごく繊細な感情が表現されていて、読み終えたあとも余韻が残ります。
Posted by ブクログ
『草の上 星の下』は表題作「草の上 星の下」、「サルビア」、「プリズム」、「春が来たなら」の短編4本。
この4本のうち、後ろ2本でぼろぼろぼろぼろ泣いてしまった。
ので、そこに焦点を絞って。
「プリズム」は女子高生が先生に恋をする話。好きな先生に見るも無残に相手にされなかったのに、諦めずにあとをつけたり。そしたら、アパートには彼女が同棲していたり。その彼女と仲良くなってしまったり。
彼女がいるんだろうな、ということは、実は最初からわかっていたのです。けどそれでもとまらない思いとか、彼女に敵視されずに可愛がられちゃう切なさとか、もう、たまりません。
「制服の中の一人」じゃなくて、「男の人の前にいある私」を、知る瞬間。
「春が来たなら」は父子家庭の女の子が、結婚を迷う話。
自分が結婚して出て行ってしまったら、父親がひとりで残される、その淋しそうな背中に耐えられず、結婚を諦めようとする。
この話の中では、女の子が子供の頃好きだった絵本がキーになっています。お父さんが何度も何度も子供だった女の子にせがまれて読んだ絵本。
もう、最後にお父さんがそれを婚約者の男の子に向かって何の説明もなしに読んでいるシーンを見たら、もう、たまりません。もう、ぼろぼろなきまくりです。切ないです。
自分自身に重ねているところも多少あり。(父子家庭ではないけどね)
今までの谷川マンガより、やっぱり少し大人びているけど、でもやっぱり甘酸っぱくて切ない。
すっごくものめずらしいストーリィを描いているわけじゃないのに、何か特別になっちゃうんです。すごく優しく、すごく甘酸っぱい。毒がなくて。のほほんとしているのに、ただ優しいだけでもなく。
他の人にはかけないマンガかもしれません。
谷川マンガは、地味だし、女の子のマンガ、って感じの絵柄。男の人が読んでどれほど楽しめるかはよくわからないけれど、一度は触れてみて欲しいマンガですね。
女の子の、平凡な夢がつまっている気がします。
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