Posted by ブクログ
2010年02月28日
恋するまで帰さない を連載中の織田綺さんの、短編集。
中身はバラエティーに富んだ4作品です。
表題作「キミと、世界が終るまで」はかなり切ないお話。周りに興味がないなつめと節はお互いを通じて、生きることの楽しさを覚えあじめる。しかし、突然節から別れを告げられた。訳もわからぬまま無為に時間を過ごすなつ...続きを読むめ。そして、一件の空メールを最後に節の突然の事故死。その空メールの意味とは?
間に立つ遼太の立場が切なすぎる。そして遼太を通じて明かされる、節が告げた別れの意味。節も遼太も大きな愛でなつめを見ていて、その愛には心打たれますが、なんだか、読後感としては、微妙。
二作目は「夏音」作者自身、もうすぐお姉さんレーベルへ移籍が決まっていて、最後に高校!青春!というお話を書きたかったとの弁ですが、正に青春の作品です。二兎を追うものは一兎をも得ずと言いますが、求めないものにはチャンスは来ない。そんな爽やかな作品です。
「カレシな彼女」これも好きです。
女子高の王子様的存在のの優と女子に見えちゃう可愛い系男子成海くんのお話。お互いにコンプレックス持ってるけどお互いに相手のいいところは知っているという、王道的お話ですが、やっぱりときめきます。
「雪待ちの恋」
従兄弟のお兄ちゃんに初恋。これも、大好き。大人に近い分、恋だけを見ていられない修ととにかく振り向かせたい真雪。真雪の一生懸命さがかわいくて、自分の10年前を思い出してキュンキュンして読みました。